プレゼン上達の近道は社内勉強会なのだ(前編)シゴトハッカーズ

プレゼン上達の近道はとにかく場数をこなすこと。といっても、そうそうプレゼンの機会に恵まれるものではありません。そこでおすすめするのが、社内勉強会をセッティングするやり方です。

» 2009年03月05日 10時00分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

 プレゼンがうまくなるにはどうすればいいでしょう? よく場数が重要だと言われますが。


 どんな人でも場数をこなせば上達するものですし、どんなにプレゼンがうまい人でも、最初は初心者だったはずです。そのギャップを埋めるのが場数なのですが、タマゴとニワトリ問題よろしく、初心者のうちはそうそうプレゼンの機会に恵まれるものではありません。

 そこで、定期的に社内勉強会を開いて、持ち回りで講師をするという方法をおすすめします。社内勉強会ですから、それ自体が自分たちの仕事に役に立ちますし、ついでにプレゼンの場数も踏めるわけです。せっかくなので、勉強会の参加者は講師役の人のプレゼンを聴き、プレゼン内容とプレゼンのパフォーマンスの両面について、フィードバックをするといいでしょう。


 社内勉強会ですか。よく噂は聞くのですが、実際のところどういうきっかけから始めるといいのでしょう。経験談がありましたら、ぜひ教えてください!


 僕の知り合いの会社が実際にやっていた例では、次のような感じです。

  • 毎週金曜日の18時〜19時の枠で行う
  • 講師役は翌週の講師を指名する
  • 指名された人はその日のうちにテーマを考えてメーリングリスト(ML)に宣言する

 このようにリレー形式で行うため、続けざるを得なくなります。また、いつかは回ってくるため、日頃からテーマを探す癖もつくでしょう。


 なるほど。テーマをある程度自由にして、とにかく場を用意するという感じですね。このプレゼンのときに何か注意することはあるのでしょうか? 例えば、長さとか前提条件とか。


 テーマによって自由に設定されていましたね。その勉強会はエンジニアの技術情報共有という目的があったため、主に新しい開発言語や開発手法、あるいは開発ツールに関するものが多かったです。

 個人的によいと思ったことは、回を重ねるうちに、社外からもオブザーバーを招きはじめたことです。こうなると、社内勉強会の枠を超えますから、いつの間にかセミナーになっていくわけです。

 実際、この勉強会は週に1度社内で行う「社内勉強会(オブザーバー参加OK)」と2カ月に1度程度社外の会場を借りて行う「社外勉強会(一般の参加OK)」の2つの会として発展していきました。

(後編に続く)

筆者:大橋悦夫

大橋
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1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタルハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』、近著に『成功ハックス』がある。

筆者:佐々木正悟

佐々木
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心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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