対立する手法があった時の選択思考3分で読める! 隣のヤツより成果を出す勉強術(3/3 ページ)

» 2009年01月05日 14時00分 公開
[水野浩志,ITmedia]
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他人と比べ、自分のダメなところを責めて成長していた私

 私自身、初めのうちは、人を気にして、あの人より上に行こう、という考えを持って自分を成長させていた時期がありました。というのも、他人と比べてではなく、自分はどうなりたいのか、と自分自身に問いかけても、納得のいく答えが出なかったからです。だから、他人を気にして、他人に負けないようにしていました。

 しかし、その方法は一定レベルまではスムーズに自分を成長させてくれるのですが、ある程度のところまでくると、だんだんしっくり来なくなってきました。そうなった時に、改めて、他人と比べてではなく、自分は一体どうなりたいのか、と問いかけた時、以前は分からなかった自分のありたい姿が見えてきたんですね。今はあまり他人を気にせず、自分自身の想いを実現するために、日々成長のために行動を続けています。

 もう1つ。以前の私は、自分のダメなところを自分自身で責め、そのダメな自分を改善していきたい、という動機で、自己成長に取り組んでいました。最初のころは、驚くくらい自分が成長していく実感ができました。だから、ずっとこの方法で自分を成長させていこう、と思っていたんです。

 しかし、ある時を境に、成長スピードが鈍化してしまいました。まだまだ足りないところ、ダメなところがたくさんあり、そこを直せばもっと成長するはずなのですが、思ったように改善されず、そのうちに、成長しない状態で自分を責めるので、精神的にもしんどくなってきてしまいました。

 そんな時、私の師匠の1人が「自分で自分をほめてごらん」と言うのです。今まで自分がやっていたこととは正反対の考え方であり、以前に自己肯定ばかりしていて天狗になってしまった結果、手痛い失敗をしてしまった経験があったので、そのアドバイスに抵抗を感じたのです。

 しかし、師匠から「今はもう以前の君と違うのだし、自分を責めるやり方だけでは本当に大きな人間には慣れないよ」と諭され、恐る恐る自分をほめるようにしていきました。すると、今まで頭打ちだった成長が再び見られるようになり、なおかつ周りの人にも優しくなり、人間性も以前と比べて円くなったという、性格面も改善できたのです。

 あなたにとって、二律背反の方法論に見えたとしても、一方が正しく、一方が間違っている、と決めつけることはもったいないことかもしれません。変なこだわりは捨てて、自分の成長や置かれた立場に合わせて、結果が出る方法を柔軟に取り入れてください。

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著者紹介 水野浩志(みずの・ひろし)

 マイルストーン代表取締役。「社会に活き活きと働く大人たちを生み出す」をスローガンに掲げ、リーダーシップやモチベーション創造、自己表現力養成をテーマにした企業研修や公開セミナーを実施。また研修・セミナー講師向けに、具体的な成果を生み出す効果的なカリキュラムの構築手法や講師としてのマインド、人間力創りの指導も行っている。現在、日刊(平日)で、メールマガジン「1回3分でレベルアップ! 相手の心を掴むトーク術」を発行中。


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