たくましさ――それは堂々と後出しジャンケンができる力：Biz.ID Weekly Top10

ミュージシャンの奥田民生氏は、『マシマロ』という曲の歌詞を書き終わる寸前になって、「あれ？　この曲、マシマロが全然出てこないぞ」と気付いたという。

　先週のアクセスランキングでは、3位、4位、6位に、プロのコンサルタントに学ぶ「相手から効果的に情報を引き出す質問のコツ」（その1、その2、その3）がランクイン。

　3回に渡ってお送りしたこの連載。筆者はシリーズ名を「明日から試せる『質問のコツ』」としたのだが、隣の席の先輩記者（久々の登場）が言うのである。「スギモトくん、これ、どうして“明日から”なの？」と。「“今から”だって試せるじゃん。というか今からの方がいいに決まってるじゃん。無意識かもしれないけど、こういうところに、いつも物事を先送りにする君の性格が出てるんじゃないの？」と。

　むぐぐ……と言葉に詰まりながらも、「確かにそらそうですわな」とも思った筆者は、連載をまとめる最後のパラグラフに、「あなたもぜひ、明日から、いや、たった今から、ビジネスの現場で実践してみてはいかがだろうか」などとシレっと付け加えておいた。

　ミュージシャンの奥田民生氏は、『マシマロ』という曲を書いたときに、タイトルを最初に思いついた。歌詞を書き終わる寸前になって「あれ？　この曲、マシマロが全然出てこねーぞ」と気付いたため、最後に「マシマロは関係ない／本文と関係ない」というフレーズを付け加えたそうである。筆者のもまあこれとよく似た後出しジャンケンだ。

　ついでに言うと、先輩記者のこの半ば強引ないちゃもんアドバイスを聞いた瞬間には、「今週のアクセスランキング記事は、このネタのことをぐちぐち書けばいいやー」とも考えていた。配属されてまだ半年ほどの新人記者ではあるが、少しは体力がついてきたかもな、と自分を振り返ったりもしている今日この頃である。