「Opera 10」α版、描画エンジン刷新で体感速度を約30%向上

Opera Softwareは12月4日、Webブラウザ「Opera 10」のα版を公開した。新しい描画エンジン「Opera Presto 2.2」を採用。従来よりブラウジングの体感速度を約30%向上したという。

» 2008年12月05日 16時30分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 ノルウェーのOpera Softwareは12月4日、Webブラウザ「Opera 10」のα版を公開した。無料でダウンロードできるが、現在のところ英語バージョンのみ。Windows 95以降、Mac OS 10.3以降、各種ディストリビューションのLinuxで利用できる。

 新しい描画エンジン「Opera Presto 2.2」を採用。6月に公開したOpera 9.5に搭載した「Opera Presto 2.1」と比べると、ブラウジングの体感速度を約30%向上したという。なお、CSSやJavaScriptなどの実装についてWeb標準への準拠度を測定するテスト「Acid3」では満点だった。これまで利用できなかったWebサイトでの検証も進めており、「順次対応していく」(Opera Softwere)という。

 ブラウザの機能としては「インラインスペルチェック」も搭載。英語のみの対応だが、ブログWebメールなどに書き込む際、間違ったスペルに下線を表示する。また、ブラウザを自動的に更新する「オートアップデート」も備えた。内蔵のメールクライアント「Opera Mail」では、HTML形式のメールも作成できるようになっている。

 このほかWeb開発者向けの機能としては、SVGフォントファイルを含むWebフォントの使用が可能。RGBとHSLカラーモデルに透過度の情報を加え、簡単にページ要素を透過させられるようになった。内蔵のWeb開発ツール「Opera Dragonfly」ではDOM(文書オブジェクトモデル)の編集機能やHTTPヘッダの検査機能を追加した。

 α版の主眼は描画エンジンの刷新で、ブラウザの新機能は2009年第1四半期中に公開予定のβ版などで実装する。正式版は2009年第1四半期末までに公開する予定だ。

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