携帯型3次元スキャナ「LISA Mobile」を触ってきた2009 コクヨフェア

うっかり本体を落としそうになって、スタッフもびっくり――。コクヨビジネスサービスとデベロソリューションズの携帯型3次元スキャナ「LISA Mobile」を触ってきた。

» 2008年11月21日 15時05分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 取材中うっかり本体を落としそうになって、スタッフもびっくり――。コクヨビジネスサービスとデベロソリューションズの携帯型3次元スキャナ「LISA Mobile」(ライザモバイル)を、都内で開催している「2009 コクヨフェア」で触ってきた。狭かったり、入り組んだりした場所でも計測できるというが、何せ1260万円の代物なのだ。「でも通常のレーザー計測装置は、3000万円ぐらいしますよ。これでも十分安いんです」

 LISA Mobileは、本体サイズは148×135×192ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは900グラムのレーザースキャナ。手で持って計測できる。前方から上方向にかけて240度の範囲で旋回するスキャナ部は、1旋あたり約1000点、1秒間に10回の計測が可能だ。つまり、1秒間に1万点の計測ができるわけである。

LISA Mobile本体。正面左側にスキャナ部を装備している

 本体には有効画素数1392×1040ピクセルのデジタルカメラも搭載。今回の製品ではモノクロデータのみの出力となるが、今後は色合いの情報を取得できるようにカラーデータも出力可能になるという。

スキャナ本体(左)、トラッカー(中央奥)、PCの入ったカバン(右)

 実際の利用には、スキャナ本体とトラッカーと呼ばれる追尾装置、PCを組み合わせて使う。まず計測したいエリアにトラッカーを設置。スキャナ本体には3次元モーションセンサーを搭載しており、本体の傾きなどを数値化、スキャナの姿勢や位置をトラッカーが把握する仕組みだ。取得した計測データはBluetoothでPCに送信し、PCのアプリケーションソフトで3次元モデリングを行う。

後ろで光っているのがトラッカー

 コクヨによれば、「従来のレーザースキャナは本体の位置を固定して計測するため、物陰のデータを取得するためには、いちいち本体の位置を移動させて再度固定して計測する必要があった」という。「コクヨでもオフィスを構築するときにこれまではメジャーなどで測ったりしていたが、正確さに不安もあった。そこでデベロソリューションズに開発をお願いした」

 会場のLISA Mobileは試作品のため、実際のレーザー計測はできなかったが、持ってみるとグリップがしっかりしていて意外と取り回しは楽だった。900グラムという重さも、1260万円の“重さ”と思えば軽いのかもしれない――。

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