三洋のICレコーダーに業界初“4マイク” 音楽と会議で使い分け仕事耕具

三洋電機は、ICレコーダー「DIPLY TALK」シリーズのフラッグシップモデルとして、リニアPCMレコーダー「ICR-PS603RM」を発表した。音楽録音向けと会議録音向けにステレオマイクを2セット搭載し、用途に応じて切り替えられるようになっている。

» 2008年11月11日 19時52分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 三洋電機は、ICレコーダー「DIPLY TALK(ディプリトーク)」シリーズのフラッグシップモデルとして、リニアPCMレコーダー「ICR-PS603RM」を11月21日に発売する。価格はオープンプライスだが、店頭価格は3万3000円前後の見込み。Windows Vista/XP/2000に対応する。

4つのマイクを用途に合わせて

 ICR-PS603RMは、4つのマイクを搭載したICレコーダー。正面の集音性に優れ、自然なステレオ録音が可能な音楽録音向けの「X-Y型指向性ステレオマイク」と、周囲の音を360度バランスよく集音できる会議録音向けの「全方向性ステレオマイク」を用途に応じて切り替えられるようになっている。

 録音フォーマットは、MP3形式に加えて“原音生録”できるリニアPCM形式に対応。リニアPCM録音では、サンプリング周波数が16ビット/44.1kHz、ビットレートが1411kbps、最高2万1000Hzの周波数特性を持つオーディオCDレベルと、16ビット/48kHz、1536kbps、最高2万3000Hzの周波数特性を持つDVDビデオレベルという2つのモードを搭載し、WAV形式で保存できる。またMP3録音は44.1kHz、320kbps、最高2万Hzという高音質モードも搭載した。

 録音時の空調音や風切音など約300Hz以下の音をカットする「ローカットフィルター」機能や、再生時の雑音を低減して聞き取りやすくする「ノイズキャンセル」機能を搭載した。このほか、楽器練習や語学学習に便利な音程を変えずに21段階で再生速度を調節できる機能などを搭載している。

 正面のシーンセレクトボタンを押せば、使用シーンに応じた録音も可能だ。シーンセレクトボタンには音楽、会議、講義、口述といった各録音シーンの設定をプリセット。ユーザー自身が選んだ設定も「お気に入り」に3個まで登録できる。

microSDとの「Wメモリ」は初めて

 本体に内蔵した4Gバイトメモリに加え、microSDカードスロットを搭載した「W(ダブル)メモリシステム」を採用。三洋電機の横田十久雄部長(DI商品部)によれば「内蔵メモリとminiSDスロットの組み合わせは以前にもあったが、microSDとの組み合わせは初めて」だという。SDHCのmicroSDにも対応し、PCとの接続時にはマスストレージとしても利用できる。マスストレージで利用する場合、本体メモリとmicroSDは別ドライブして認識する。

 単四形アルカリ乾電池を使用した場合、録音時間はMP3ステレオで連続約26時間、44.1kHzのPCMでは約10時間。パッケージには、三洋電機の充電池eneloop」の単四形を1本同梱し、USBバスパワーによって本体で充電できる機能も備えている。充電時間は約120分。なお、本体のUSB端子はスライド式となっている。

 本体サイズは約35.4×約13.9×約120ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは約58グラム(電池含む)。入出力端子はイヤフォン端子(ステレオミニジャック)、USB端子(miniB)、microSDカードスロット端子、外部ステレオマイク端子(ステレオミニジャック、プラグインパワー、ライン入力端子兼用)を各1つずつ備える。

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