さくっと起動できてWebページの描画も速いと評判のWebブラウザ「Google Chrome」の開発版が、Greasemonkeyに対応した。利用手順を紹介しよう。
さくっと起動できてWebページの描画も速いと評判のWebブラウザ「Google Chrome」。「これでFirefoxみたいに拡張機能に対応していれば、メインブラウザとして使えるのになぁ」と考えていた人も多かったことだろう。そんなGoogle Chromeの開発版が、Firefoxの拡張機能「Greasemonkey」に対応したというニュースが、ブログ「Google Operating System」で紹介されていたので試してみた。
利用手順の前に、Greasemonkeyについて簡単におさらいしておこう。Greasemonkeyは、ブラウザ上でユーザースクリプトを実行できる拡張機能。目的に合ったユーザースクリプトをインストールすることで、Webページをユーザー側で自在にカスタマイズして表示できる。
例えば、複数ページにまたがったコンテンツをスクロールだけで連続表示したり、Amazon.co.jpの書籍ページから直接、その本が普段利用している図書館にあるかを検索したりできるのだ。
なお、Greasemonkeyを利用できるのは、正式にはGoogle Chromeではなく「Chromium」。LinuxなどWindows版以外のユーザーや開発者を対象にした、言わばオープンソースのChromeである。
最新版のChromiumはこちらのURLからダウンロードできるが、開発版のためうまく動作しないバージョンもあるようだ。なお、編集部ではバージョン3687の「chrome-win32.zip」をダウンロードして動作確認した。
Chromiumをダウンロードしたら、まずは「chrome.exe」のショートカットアイコンを作成しよう。アイコンの右クリックメニューから「プロパティ」を選んだら、「リンク先」に入力されているパスの末尾の「〜chrome.exe"」の後に、「 --enable-greasemonkey」を追加する。"(ダブルクオート)と-(ハイフン)の間には半角スペースが入ることに注意。
GreasemonkeyはあらかじめChromiumに組み込まれているため、別途ダウンロードは不要だ。あとは、PCのCドライブ直下に「scripts」というフォルダを作って、その中にユーザースクリプトファイルを置くだけ。
試しに、以前紹介した「東京都区内(22区+都立)図書館横断蔵書検索」を入れてみたところ、問題なく使用できた。続けて「oAutoPagerize for Safari, Google Chrome」も入れてみたが、こちらは動作はするものの、編集部の環境では3ページ目以降が自動で表示できなかった。
現時点では、Firefox用のGreasemonkeyのようにユーザースクリプトを実行するURLを選択することはできず、すべてのページに適用されてしまう仕様となっている。また、Firefox用のユーザースクリプトが必ずしも動作するわけではなく、AutoPagerizedは「oAutoPagerize for Safari, Google Chrome」を使わなければ動作しなかった。
とはいえ、マウスジェスチャや各種ツールバーがインストールできないChromeで、Greasemonkeyが使えるようになったメリットは大きい。以前紹介したChromeを便利に使うブックマークレット集や、“遊びちょろめと”仕事Chrome”を使い分ける方法などと組み合わせて、自分好みのChromeを作ってみるのも面白いだろう。Chromeで利用できる面白いユーザースクリプトを作った人は、ぜひこちらからBiz.ID編集部まで教えてほしい。
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