業務改善したいが、上司の同意を得られない早田部長、教えてください!

上司に改善案を提出したところ、「コストがかかる」や「社内調整が難しい」といった理由で、なかなかOKしてくれません。このままではせっかくのモチベーションが下がってしまいます。

» 2008年09月01日 20時12分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 ビジネスパーソンの中には、ようやく部下を持つような立場を任されて、やる気になっている方もいるはず。でも気合が空回りしているのか、上司に伝えた業務改善案がことごとく突き返されて、げんなりしてしまうこともあるのではないでしょうか。

 答える部長さんは、京セラコミュニケーションシステムの早田麻子(はやた・あさこ)事業部長。部長としては、こんな提案なら受け入れられるようです……。

業務改善したいが、上司の同意を得られない(女性、26歳、営業、主任)

 小さなチームですが、今年から主任を任せてもらえるようになり、3人の部下もできました。チームのみんなもとても前向きで、これまでの問題や課題などをディスカッションして、業務の効率化を図るために日々頑張っています!

 しかし、上司に改善案を提出したところ、「コストがかかる」や「社内調整が難しい」といった理由で、なかなかOKしてくれません。このままではせっかくのモチベーションが下がってしまいます。

 今後、業務改善だけでなく、新しいことにどんどんチャレンジしていきたいと思っているのですが、上司をどのように説得し、巻き込んでいけばいいのでしょうか。


「数値化」と「上司も自慢できること」がポイント

 大きな改善を狙って上司に承諾を得られず、「なんだ、言ってもダメだったじゃん」というふうにチームのモチベーションが下がるのは問題です。小さいことでもいいので、まず通すことを考えましょう。

 コストがかかることが理由なら、コストがかかる改善策を避けます。コストがかかるようなことではなく、コストがかからないような改善でもいいのでは? まずは障壁が低いところから実績を高めていきましょう。

 業務改善は、現場を離れた上司には見えにくい費用対効果があります。「ここにコストをかけるとこういう改善ができる」という現場の感覚は上に行けば行くほど見えなくなるのです。

 だから、なるべく目立つように提案しましょう。例えば、残業なのか営業成績なのか分からないですけど、何となくやるのではなく数値目標を掲げること。しかも、その結果について上司自身も自慢できるようなものがオススメです。目に見えないことでも数値化すれば理解してもらえるし、結果として上司がいいカッコできるようなものであれば承諾してもらえるはず。

 チャレンジしたいという相談者ご本人のモチベーションが保たれているのはいいことです。部下と上司に挟まれる中間管理職的な立場は、上にも下にも有言実行していくこと。引っ込み思案にならずにアピールしていきましょう。

今回答えてくれた部長さん 早田麻子(はやた・あさこ)さん

 京セラコミュニケーションシステム(KCCS)東日本ICT営業本部東日本ビジネスイノベーション営業部事業部長。京都市出身。1994年、同志社女子大学学芸学部日本語日本文学科卒業。同年、山一證券入社。1996年、KCCS入社。1997年、情報通信営業部東京営業所に赴任。2001年、首都圏営業1課責任者。2002年、首都圏営業1部副責任者。2003年、ネットワークシステム営業部 ソリューション営業部副責任者兼ソリューション営業課責任者に就任。2006年、IPサービス事業本部IPサービス東日本営業部 副事業部長に就任。2007年、東日本ICT営業本部東日本ビジネスイノベーション営業部事業部長に就任、現在に至る。1女児の母。


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