「iKnow!」でできること【チュートリアル編】シゴトハッカーズ

英語学習にSNSを取り入れたサービスとして、最近注目されているのが「iKnow!」です。対談編でも、英語学習の手法の1つとして登場しました。どんな点が魅力なのか、改めて見てみましょう。

» 2008年08月29日 11時15分 公開
[大橋悦夫、佐々木正悟,ITmedia]

 一口に英語の勉強といってもいろいろありますが、iKnow!で最も効果があると思われるのは、次の2つです。

  • 語彙を増やす学習
  • ディクテーション

 語彙(ごい)を増やすことが、どの程度英語力をアップするかについては、意見が大きく分かれます(もっとも、どんな方法についても、英語力強化については意見が分かれますが)。

 しかし、あまりに未知の単語が多すぎると、やはり語学の勉強は嫌気がさすものですし、「これは意味が分かる!」と思うと、先へ進む気持ちになれるものです。したがって、単純に語彙力を伸ばすことが、少なくとも英語学習の継続に一役買うはずです。

 語彙の増強について意見が分かれがちなのは、それの費用対効果が、これまでは悪すぎたからです。しかしiKnow!は非常に手軽に、そのわりに効果的に語彙力を強化できます。

語彙を増やすこと

iKnow!に設けられているチャンネルの例

 iKnow!の大きな特徴として、学習レベルが幅広く用意されていることが挙げられます。中学一年生のレベルから、大学院で留学するレベルまで、さまざまなレベルの学習チャンネルが用意されています。

 あまり背伸びせずに始めることが、継続するためのコツです。易しすぎれば、途中でチャンネルを変えればいいのですから。

Brain Speed

 iKnow!には語彙力をつけるための、面白いゲームが用意されています。英単語が表示され、その正しい意味を2つの選択肢から選ぶというだけの単純なゲームですが、正しく答えるたびに制限時間が短く切られていき、最後はごく短時間で正答しなければならなくなります。

 これは思った以上に、「はまる」ことができますし、一瞬で英単語の意味を答える力がつきますので、けっこういい訓練になります。実際、これに苦もなく答えられるレベルの単語は、意味を「考える」必要がなくなりますから、英語を読む最中に、余計な注意をひかれずに済みます。その分、英語を読む労力が少なくて済むわけです。

ディクテーション

 iKnow!が優れているのは、ディクテーション(聞き取り)が手軽にできることです。

 ディクテーションというのは、英語を聞き、その内容を書き落とし、きちんと聞いたとおりに書けたかどうかを、チェックする必要があります。これを紙で実施するのは、かなり面倒なため、効果的なことは分かっていても、取りかかることもできない人がたくさんいるものです。

 iKnow!では、これをなんの準備もなく始めることができます。ブログに文章を入力するように、ただ聞いた英語どおりにタイプしていけばいいのです。正しければ正解のチャイムが、間違っていれば再入力を要求されます。

どうしても分からないときには、ヒントをもらうこともできます。ただし、ヒントがもらえるのは、スペルミスなどの間違いと合わせて、3回まで

 以上のように、語彙力アップやディクテーションといった、これまでどちらかと言えば面倒に思えた勉強を、手軽で楽しくできるようにしてくれたのが、 iKnow!です。これほど本格的な機能を備えているにもかかわらず、すべて無料で利用できるというのは驚くべきことです。少なくとも試して損のないサービスといえるでしょう。

筆者:大橋悦夫

大橋
ks_ohashi.jpg

1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタルハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』、近著に『成功ハックス』がある。

筆者:佐々木正悟

佐々木
ks_sasaki.jpg

心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ