コピー機と複合機の満足度、カラーならリコー、モノクロなら富士ゼロックス仕事耕具

J.D.パワーアジア・パシフィックは、2008年の「日本コピー機/複合機顧客満足度調査」の結果を発表した。カラー機では2年連続でリコーが1位、モノクロ機では富士ゼロックスが1位だった。

» 2008年08月11日 16時48分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 J.D.パワーアジア・パシフィックは8月11日、2008年の「日本コピー機/複合機顧客満足度調査」の結果を発表した。1993年から毎年実施しているこの調査は、全国の中小規模事業所(30〜99人規模)を対象に、オフィスで使用するコピー機と複合機の顧客満足度を調べるもの。今年は2008年5月に実施し、3112の事業所から回答を得た。

 この満足度調査では、商品そのもの機能のほかに、営業スタッフの「販売対応」や購入後の「保守サービス」といった3要素を軸に、40項目に渡って4段階の満足度を調査。1000点満点でランキングした。販売対応では「商品発注から納品までの時間」「営業担当者のコンタクト頻度」、保守サービスでは「修理の料金」「修理完了時間」、商品では「ランニングコスト」「故障トラブル頻度」を重視したという。

営業マンの態度やアフターサービスで差

 カラー機の顧客満足度ランキングでは2年連続でリコーが817点で1位。以下、コニカミノルタが813点、富士ゼロックスが810点と続く。リコーは販売対応、保守サービスといった人的ファクターの評価が対象となるメーカー中トップだった。納品の速さや応対の良さが評価されたという。

 2位のコニカミノルタは、販売対応の評価がリコーとほぼ同等。3位の富士ゼロックスはプリント機能、スキャン機能など商品そのものの評価が対象メーカー中トップだった。

 一方、モノクロ機では富士ゼロックスが792点と1位。応対の態度など人的要因のほか、コピー機能やスキャン機能など商品そのものの評価が高かった。2位に入ったのは791点の京セラミタ。商品そのものの評価は業界トップで、コスト関連の評価が他社を大きく上回った。3位のキヤノンは788点だった。3ファクターのバランスの取れた顧客満足度評価だったという。

遠隔監視診断システムの装着率、顧客満足度と相関

 J.D.パワーではこのほか、「遠隔監視診断システム」の装着率に着目。遠隔監視診断システムとは、遠隔地のシステムがプリンタや複合機を監視し、トラブル発生時に自動的にサービスマンを派遣するなどの対応を行うというもの。保守サービスの効率化、省力化を狙って、各社とも遠隔監視診断システムの装着率向上に注力している。

 J.D.パワーによると、こうした遠隔監視診断システムの有無が、修理依頼時の対応の速さなど、保守対応の満足度全般によい影響を与える。保守対応以外でも、機器のトラブル頻度、修理の料金、維持費などの分野で満足度が高くなったという。

 ただし、現在の遠隔監視診断システム装着率はカラー機で49%、モノクロ機で33%程度。装着率もメーカー間格差が大きいという。J.D.パワーでは「保守対応のメリットに加え、コスト面でのメリットもアピールすることで、遠隔監視診断システムの普及促進、その結果として満足度向上につなげられるのではないだろうか」としている。

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