インターネットにつながっていればどこからでも使えて、アイデアを思いついたら即書き込める――シンプルな操作で使える無料オンラインメモサービス「紙copi Net」と「Quill」を試してみた。
オンラインサービスを使ってメモを取る利点はいくつかある。インターネットにつながってさえいればどこからでも書きこめて、テキストの検索ができる点はその1つだ。必要十分な機能だけを備えた、シンプルな無料オンラインメモサービス「紙copi Net」と「Quill」を試してみた。
シンプルなインタフェースと軽快な動作で知られるメモ帳ソフト「紙copi」をWebブラウザから利用できるサービスが「紙copi Net」だ。対応ブラウザはInternet Explorer(IE)7、Firefox 3、Safari 3で、IE 6には非対応。フルブラウザ機能を備える携帯電話と、iPhone/iPod touch、PSPからも利用でき、PCと同様に閲覧・検索・編集が可能だ。
Webサイトから無料のユーザー登録をして利用する。なお、携帯電話向けのログイン画面では新規ユーザー登録はできない。PC版のログイン画面にアクセスし直せば携帯からでも登録できるが、少々面倒だ。
“紙”と呼ばれるテキストファイルを、“箱”と呼ばれるフォルダに分類して管理する仕組みだ。使い方はローカルで使うアプリケーション版の紙copiとほぼ同じ。画面中央と左枠は作成したフォルダとテキストファイルを一覧表示するエリアで、右はテキスト本文を表示するエリアとなっている。テキストファイルの新規作成や削除は1ボタンで行えて、直感的な操作が可能だ。なお、β版の現時点では箱は4つまでと制限している。
作成したテキストは自動保存され、1行目の文章がそのままタイトルになるなど、ローカルアプリ版の紙copiと同じく細かな点の使い勝手がいい。また、テキストの全文検索ができるのも便利だ。ツールバー中央の目立つ位置に検索ボックスがあり、すべてのフォルダ内のテキストを串刺し検索できる。このほか、ローカルに保存したテキストファイルをインポートする機能も搭載し、将来的にはブログなどに直接テキストを投稿する機能も実装予定だという。
フルブラウザを搭載した携帯電話やiPhoneだけでなくPSPからも利用できるが、筆者の携帯(ソフトバンクモバイル、811SH)では表示が崩れた。開発した洛西一周氏のブログによると、「(携帯端末では)デザインの崩れなどが発生する場合があります。崩れた画面をデジカメなどで撮って送っていただければ可能な範囲で対処します」とのことだ。筆者もさっそく送ってみた。
ライブドアが、社内コンペを勝ち抜いたWebサービスを公開するサイト「EDGE」で公開しているオンラインメモ帳サービスが「Quill(クイール)」だ。「メモを書く、メモを見るの動作を基本に、余分な機能を一切省いた」という同サービスは、英語で羽根ペンを意味するサービス名のとおり「羽根のように(動作が)軽い」点が特徴だという。対応ブラウザは、編集部で試したところIE 7、Firefox 3、Safari 3で利用できた。
利用にはLivedoor IDが必要だ。ログインするといきなりメモ入力画面が出てくるため、使い方は「迷いようがない」(ライブドア)。入力したテキストの1行目がファイル名になり、テキストが自動保存される点は紙copi Netと同じだ。
このほかに、フォーム上部のボタンを押すとテキストにHTMLでタグを付けることができる機能と、公開設定をPublicとPrivateから選ぶ機能を備える。保存したメモをタイトル検索することはできるが、全文検索はできない。また編集部で確認したところ、携帯電話からはテキストの保存ができなかったが、閲覧は可能だった。iPhoneではテキストの保存、閲覧ともに問題なく利用できた。
サービス名 | テキストの自動保存 | 検索機能 | PC以外のデバイス利用 |
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紙copi Net | ○ | 全文検索が可能 | 携帯電話、iPhone、PSP(一部機能のみ) |
Quill | ○ | タイトル検索のみ | 携帯電話(閲覧のみ)、iPhone(閲覧、編集ともに可) |
機能面だけを見れば紙copi Netのほうが使いやすそうだが、「メモ帳はPCで書けて読めればそれで十分。余計な機能は必要なし!」と考える人はQuillのシンプルなインタフェースを気に入るかも。どちらも無料で手軽に使えるサービスなので、好みに応じて利用してみてはいかがだろうか。
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