35歳、総務です。最近、同期が転職したり、大きなプロジェクトを成功させたりといった話を聞くことが増えて仕事のモチベーションが下がりました。先月娘が生まれて父親になりましたが、このまま総務一筋で終わるのかと思うと、むなしい気もしています――。
就職氷河期世代、ロストジェネレーション、貧乏くじ世代――何かと同情されることの多い30代前後ビジネスパーソン。同じ世代でも勝ち組、負け組と格差は広がる。同期に差をつけられて下がるモチベーションをどうしたらいいのか。今回も京セラコミュニケーションシステムの早田麻子(はやた・あさこ)事業部長が答えてくれた。
今の会社には大学卒業してからずっと総務一筋で勤めています。やりがいがないわけではありませんが、最近単調な仕事にあきてしまいました。それに最近、同期入社の連中はみんな転職したり、どんどん出世して、大きなプロジェクトを成功させたりといった話を聞くことが増えて、ますますやる気が失せてきました。
転職を……と考えてみたりもしますが、なかなか思い切ったこともできずにいます。
うれしいことといえば、先月娘が生まれて父親になったことです。とはいえ、このまま総務一筋で大した出世もせずに終わるのかと思うと、むなしい気もしています。
会社を辞められたらどうかと思います。せっかくお嬢さんが生まれたので、リセットが絶対必要だと思うんです。暗い気持ちで働くのなら、環境を変えて生き生きとしたほうがいい。
家族にとって何が大事かを考えると、家族が生き生きすること。お父さんが暗くなってしまったらしようがない。それにお嬢さんが生まれて、心の支え、動かぬ支えがようやく今できた。今がチャンスです。逆に言うと今しかない。娘さんが成長したら出費もかさんでくる。
切る勇気。暗い気持ちで働く自分や、希望の見えない職場を自分の手で切る勇気を持ってほしい。そういうチャンスはそう何回もない。何かを切ってチャレンジするにはパワーがいる。そういうパワーはうれしいことから生まれるのです。つまりお嬢さんが生まれた今――です。もちろん、転職する前には奥様と相談してください。
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)東日本ICT営業本部東日本ビジネスイノベーション営業部事業部長。京都市出身。1994年、同志社女子大学学芸学部日本語日本文学科卒業。同年、山一證券入社。1996年、KCCS入社。1997年、情報通信営業部東京営業所に赴任。2001年、首都圏営業1課責任者。2002年、首都圏営業1部副責任者。2003年、ネットワークシステム営業部 ソリューション営業部副責任者 兼 ソリューション営業課責任者に就任。2006年 IPサービス事業本部 IP サービス東日本営業部 副事業部長に就任。2007年、東日本ICT 営業本部 東日本ビジネスイノベーション営業部 事業部長に就任現在に至る。1女児の母。
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