「スパムに振り分けない」という設定や、常時HTTPS接続が可能になったり、アクセス履歴をIPアドレスとともに閲覧できるようになったり。この1年間に実施されたGmailの機能改良をまとめてお送りする。
Webメールの代表格、Gmail。1Gバイトという大容量が衝撃的だったバージョン1から、速度をさらに高速化したバージョン2、そして付加機能を実験的に付け加えるLabsと、機能を強化してきた。
パッケージソフトウェアであれば大きなバージョンアップまで機能の追加はないものだが、日々、改良を加えられるのがWebアプリケーションのメリット。最新のGmailでは、いくつかの改良が行われている。
Gmailは強力なスパムフィルターを備えているが、スパム情報の一部をユーザー全員で共有していることもあり、判定が厳しすぎる――つまり正しいメールがスパムと誤判定されてしまうという問題が起こっていた。Biz.IDでも、Gmailのスパム誤判定への対応法を掲載している。
ここにきてやっと、「スパムに振り分けない」という設定項目が加わった。メールの自動振り分け機能「Filter」の項目の1つとして設定可能だ。設定しておけば条件に一致したメールはスパムと判定されることはないはずだ。
Webページを見るときに「カギマーク」を見たことがあるだろうか。注意してみれば、そのときサイトのURLは「https」から始まっているはずだ。これはそのサイトが行う通信がSSLで暗号化されているということ。
これまでもhttps://mail.google.com/に直打ちしてアクセスしたり、Firefoxなどの拡張機能を使えばhttps通信が使えたが、公式にHTTPS通信を使うオプションが追加されている。
パケット盗聴などの危険性がどれくらいあるかはともかく、httpsを使うデメリットは、サーバおよびクライアントPCの負荷が上がるという点くらいだ。
Webメールは、どんなPCからでもネットに接続できれば、内容を見たりメールを送信したりできるのが利点の1つ。逆に、PCの紛失などに比べて、他人が自分のGmailアカウントに不正にログインしていても分かりにくいという欠点がある。
Gmailは2007年夏のアップデートで、Gmailへのログイン履歴をチェックできるようになった。画面の最下部に、「××というIPアドレスから何分前にアクセスされた」という情報が表示されるようになった。さらに「Details」を押せば、どのようなデバイスや方法で(ブラウザから、モバイル機器から、POP3で、など)、どんなIPアドレスから、いつアクセスされたかの履歴が表示される。
1Gバイトから始まったGmailも、もうスタートから5年。徐々に増えていた容量は、2007年末に増加ペースを増し、4Gバイトあたりまで一気に増加した。その後、増加ペースは落ちたものの、もうじき7Gバイトに達しそうだ(筆者のアカウントでは6985Mバイトだ)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.