第14回 「不安」は、自分で決断することを通じてのみ解消できる実践! 専門知識を教えてみよう(1/4 ページ)

「不安」を抱える人に対してどのように接したらいいのだろうか。メンタルな問題を解決するための3つのポイントを紹介します。

» 2008年07月11日 09時49分 公開
[開米瑞浩,ITmedia]

 まずは前回の要約から行きましょう。

 明確な「判断基準」や「指示」をやたらに求める人は、

  • 「自分で考え、自分で決める」ことができなくなっている場合がある。

 そうなると、いくら知識を持っても自分で判断することができないため、知識が役に立たなくなってしまう。これは根本的には「不安」というメンタルな問題が原因にあるので、メンタル面での対応が必要になります。

 ではその「メンタル面での対応」に必要なことはいったい何でしょうか? 例えば新入社員に接するような場面で気をつけるべきポイントとして、私は下記の3項目を挙げておきました。

  • 第1に、肯定的なメッセージ
  • 第2に、制約のある自由
  • 第3に、同格のコミュニケーション

 の3つです。

 「肯定的なメッセージ」というのは、簡単に言うと「できないことではなく、できるようになったことに注目して勇気づけよう」ということです。

 「制約のある自由」というのは、「何でも自由にやってごらん」という自由度が極めて高い状態に置くのではなく、「Xを目標にするなら、AとBではどっちがいいと思う?」のように、選択肢に制約のある自由な状態をベースに行動させることです。

 最後の「同格のコミュニケーション」というのは、「先生 対 生徒」「上司 対 部下」のような、はっきりと上下のある関係ではなく、「同格」の人間関係の中で「判断・決断」をさせるということです。

 それでは引き続き、もう少し具体的にどういうことなのかを書いていきますので、「なんだ、当たり前のことじゃねーか」と思った方も思わなかった方も、続きを読んでみてください。

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