「消せる紙」は持ち運びホワイトボードの決定版になるかISOT 2008

ホワイトボードがなくちゃ会議にならない――そんな“ホワイトボード依存症”な人に朗報だ。ISOT 2008の欧文印刷ブースでお披露目された、ホワイトボードマーカー用方眼模造紙「消せる紙」(けせるし)である。

» 2008年07月10日 19時37分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 ホワイトボードがなくちゃ会議にならない――そんな“ホワイトボード依存症”な人がいる。

 確かに、ミーティングのテーマをホワイトボードに書き出すだけでも議論を整理する効果があるし、下手な絵だって言葉だけの説明よりもグッと分かりやすくなるものだ。とはいえ、それなりに大きなホワイトボードを購入するとなると、5000円以上はする。それに持ち運びも難しいから、「いつでもどこでも会議したいし、ホワイトボードも使いたい」という欲張りな人の要望に、備え付けのホワイトボードでは応えられないのだ。

 こうした要望に応えるのが、持ち運びできるホワイトボード。代表的なものは、2年前のISOT 2006で住友スリーエムが発表した「貼ってはがせるホワイトボード」である。筆者のようなホワイトボード依存症の人にとって一筋の光明だったが、価格に引っかかった。というのも600×900ミリ(A1判より一回り大)のタイプが8925円、900×1200(A0判より一回り大)ミリのタイプが1万3650円と思ったより高かったからだ。

 1年後のISOT 2007でも、ホワイトボードの代わりになるシート「Rakusuru」(ラクスルー)をサニーが展示した。こちらは大きさやマグネットが使えるかどうかで1万4800円〜900円と価格の幅が広い。最も安い900円のモデルは大きさが300×275ミリとA判ともB判とも言い難いサイズだが、それでも購入できそうな価格帯になってきたわけだ。

「貼ってはがせるホワイトボード」(左)と「Rakusuru」(右)

「消せる紙」

 そしてISOT 2008である。「1枚500円ぐらいにしようと思っています」。ホワイトボードマーカー用方眼模造紙「消せる紙」(けせるし)の価格について、欧文印刷のスタッフがそういう。

 この消せる紙、模造紙の上に特殊コーティングを施した。ホワイトボードマーカーで書いたり消したりできるので、ホワイトボードのように利用できるというわけだ。大きさはA1判(594×841ミリ)で、そもそも紙なので丸めて持ち歩ける。本当に500円程度で販売するのであれば、必要に応じてはさみで切ったり、もう1枚付け足したりして、サイズを調整するのも簡単だろう。

 ホワイトボードマーカーとの相性は、「国内メーカーのマーカーで調査したところ、ほとんどしっかり書けた」という。ただ、編集部で入手したサンプルに書き込んで見たところ、一部有機顔料系インクを用いたホワイトボードマーカーで書き込むと、インクがにじんでしまった。


もちろん書いたり消したりできる。欧文印刷によると、3000回ほど書き込みと消去を繰り返したがコーティングは破れたりしなかったという。もし破れたとしても、500円ならまた購入すればいいだけのこと――かもしれない

丸めれば持ち運びも簡単だ。単体だとぐにゃぐにゃするので、どこかに張り付けて利用しよう

 発売時期や価格はまだ未定だが、欧文印刷によると「近々にも1組2枚セットで発売したい。セット価格は1000円以下に抑えるつもりだ」という。ISOTの欧文印刷ブースでは、名刺と引き換えに来場者に消せる紙のサンプルを無料で配布している。気になる人は立ち寄ってみるといいだろう。

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