怒られマネージャーが背中で伝えられること――KCCS・永松さん達人の仕事術(1/3 ページ)

「マネージャーとしての仕事はあまり上手くいってませんね」――恥ずかしそうにそう口にするのは、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)の永松一尚(ながまつ・かずひさ)さん。異動してからは「怒られてばかり」だという。俺の背中を見て育て――というわけではないが、「グループ長が怒られて、会社の方針を部下たちに伝えて行くんです」。

» 2008年06月09日 16時18分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 「マネージャーとしての仕事はあまり上手くいってませんね」――恥ずかしそうにそう口にするのは、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)の永松一尚(ながまつ・かずひさ)さん。営業部で活躍する永松さんは2006年、27歳でグループ長に抜擢された。

 永松さんがKCCSに入社したのは2001年のころ。当時は「マイライン」の獲得競争が激しかった。永松さんが担当したのは、固定回線、携帯電話の通信費や各種ネットワークサービスの利用料などをKCCSがまとめて一括請求するグリーンネットサービス。これにKDDIの固定回線をマイラインとして組み込んで販売するのが仕事だった。

 相手は法人顧客。今でこそグループ長になるほど活躍しているが、「もともと人と話すのが苦手でした」。それに客先を回って、頭を下げて、というテレビのドラマで見るような営業活動を考えていたため、「(営業職は)創造性がないようなイメージを持っていました」という。

 だが、マイラインの営業を通じて自信も深めた。お客さんから「通信費が安くなった」と喜んでもらえたりもした。その一方、営業の難しさも知った。マイラインの拡販とともに取り組んでいた携帯電話の販売である。無料で乗り換えられるマイラインと異なり、携帯電話事業者の乗り換えには端末を再度購入する必要がある。どうしても初期コストがかかってしまう携帯電話の販売は、「長期的な利益を強調する方法で乗り切りました」という。

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