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紙の山から見えてきたもの (2/2)

2008年06月05日 14時30分 更新
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 そんなわけで1人あたり数十枚のA4用紙を持ち寄り、ミーティングは始まった。どうするのだろう、これをみんなで回し読むのだろうか……と考えていた筆者の目の前で、印刷した紙を会議室のテーブルの上に乱雑に広げだすT記者。一応企画内容によって置く場所を分けているようだが、枚数が多すぎて整理も何もないような状態だ。散らかり具合はカオスだった当人の机の比ではない。広げ終わって満足そうなT記者は、我々にも同じようにするよう促した。

ts_top10.jpg 当日の再現画像。そんなばかなという感じだが、筆者もまさにそんな心境だった。どうして紙に躍動感があるんだ

 全員が企画案を広げたテーブルの上は、これからミーティングを行うとはとても思えないような状態に。ここから、参加者のそれぞれが自由に歩き回り、がさがさと紙の山を掘り返すようにして持ち寄った企画内容を見ていった。気になる企画にはその場で直接コメントを書き入れ、1枚1枚にはあまり時間をかけずにさくさくと読み進めていく。数分後、テーブルの上はさらににぎやかな有様になっていた。

 読者の中には「こんなの明らかに非効率だし、不毛だよね」と思われる方もいるかもしれない。だがこの作業、筆者にはなんだか妙に楽しかったのだ。コメントが多くついている企画は目立ちやすいので一目で分かるし、逆に「まだ誰も読んでない企画はないかな?」などと真っ白な企画書を探して山をひっくり返すのもまた一興。後半ではコメントが多かった企画に関して具体的なミーティングに入り、いくつかの実現可能な企画が出そろった。

 紙でしていた仕事をデジタルデータでするようになって、業務効率が大幅に向上したというのはよくある話だ。反対に、デジタルデータでの作業に慣れきった仕事に紙を使ってみると、プロセスやアウトプットが大きく変わる――かもしれない。たまには世間の流れに逆らって、紙文化の保全に励むのもいいかもな――などということをぼんやりと考える、Web媒体記者の筆者であった。

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[杉本吏,ITmedia]

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