「はたちのテプラ」はキュービック――キングジム仕事耕具

テプラ20周年を記念したモデルはキュービックだった――。新コンセプト「もっとひとりひとりのユーザーのそばに」で開発した新型テプラは、オフィスや生活空間にいつも置いておけるようなスタイリッシュなデザインを目指したという。

» 2008年05月22日 16時13分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 キングジムは5月22日、スタイリッシュなデザインのラベルライター「テプラPRO SR600」を発表した。5月30日に発売する。価格は2万3940円。

 ラベルライター「テプラ」は、1988年に国内初の漢字変換が可能なコンパクトなラベル作成機として発売を開始。2008年で発売から20周年を迎える。「現在も日本語ラベルライターの国内シェアトップのブランドだ」(キングジム)。

一辺がほぼ10センチの立方体――キュービックテプラ「SR600」

 今回発売するSR600は、これまでのテプラとデザインを一新。大きさが100×105×104ミリ(幅×奥行き×高さ)と、一辺がほぼ10センチの立方体のようなデザインで、愛称はキュービックテプラという。カラーは、パールホワイト/レッドの2色。乾電池とテープカートリッジを除いた重さは約550グラムとなっている。

奥がレッド、手前がパールホワイト

 開発コンセプトは、「もっとひとりひとりのユーザーのそばに」。事務機器然とした従来デザインから、オフィスや生活空間にいつも置いておけるようなスタイリッシュなデザインを目指した。なお、デザインを担当したのはインダストリアルデザインなどを手がけるH2Oの清水孝二クリエイティブプロデューサー。

 SR600の開発を担当した電子文具開発部の仲村知記氏は、「ピラミッドのようなデザインも考えたが、中に入る機械のことを考えると立方体が最も適していた。それに一辺が10センチ以上だと女性が持ちにくくなる」という。

 6文字×4行のSTN液晶にはバックライトを付け、ATOKによるラベルライター初の予測変換機能を搭載するなど、小さいながらも見やすさや入力のしやすさにも配慮した。電源はACアダプタか、単3アルカリ乾電池×6本を使用する。「電池の置き場には苦労した」(仲村氏)とし、本体の後ろを引き出すような形で電池を入れるようにしている。

 4ミリから24ミリ幅までのラベルを作成可能で、印刷したラベルを自動的にカットするオートカッター機能も搭載。PCへの接続はできず、単体での利用を想定している。

上部カバーを開けるとQWERTYキーボード。女性の手でも持って、打鍵できる厚さが10センチだったという

(左)本体右からラベルが出てくる。(中央)後ろには電池を入れるボックス。(右)底面からラベルをセットする

Mac OS Xにも対応したPC接続専用モデル「SR3700P」

 キングジムではまた、PC接続専用モデル「テプラPRO SR3700P」を7月3日に発売する。価格は2万790円。Windows Vista/XP/2000のほか、テプラとして初めてMac OS(Mac OS X 10.5/10.4)をサポートし、USB経由で接続する。

SR3700P

 SR3700PもSR600と同じ開発コンセプトで開発した。外観デザインは、ホワイトとブラックの2色で構成し、インテリア空間などにも違和感なく溶け込むという。横置き/縦置きに対応し、PCデスクのわずかなスペースにも設置可能だ。

 4ミリから24ミリ幅のラベルに対応し、270dpiの高精細な印刷ができる。PC専用フォントでもジャギーが少なく滑らかに印字するという。また、同じラベルを大量に作れる連続印刷機能も搭載している。

 本体サイズは約48×145×107ミリ(幅×奥行き×高さ)、テープを除く重さは約36グラム。電源はACアダプタのみ。

 このほか、2種類の新コンセプトモデルに併せて、新ラベル「テプラPROテープカートリッジ マットラベル」を7月17日に発売する。表面の光沢を抑えたマット仕上げのラベルで、白・赤(薄紅)・黄(ウコン色)・緑(若葉色)・青(空色)の5色を用意。ラベル幅は9ミリ、12ミリ、18ミリの3種類で、価格は9ミリと12ミリが1050円、18ミリが1470円。

 キングジムの宮本彰社長は「ラベルライター市場は成熟市場だ」という。成長しきった市場はややもすると惰性を生み、チャレンジを忘れる。そこで「開発方針を大きく変えた」。もっと個性的であることにこだわり、コンパクトでスタイリッシュなデザインに変えた理由だ。「ユーザーのオフィスや生活空間に置いておきたい。そういう製品になってほしい」と抱負を語った。

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