連載
アイデア創発の素振り:
“未来の出来事”から発想する (3/3)
詳しい資料は、より具体的な着想をもたらす
先ほども説明したとおり、未来年表での表示は、まず予測内容の1行見出しだけを表示し、クリックすると展開して出典を表示するというものだ。
詳しい資料の中身はこのサイトでは表示されない。見出しだけを手に入れると割り切って使うことになる。さらに詳細を調べたい場合、その見出しでまずWeb検索すること。ヒットしなければ、キーとなる単語だけを検索する。意外と、予測資料に新版がでたために、過去の公開資料が削除されている場合があるからだ。
Web上に資料本体がないこともある。本当に事業アイデアを出すならば、それでも何とかして見ておきたい、というケースは多い。その場合は、新聞社データベース(有料、無料がある)や図書館に探しに行く。検索しても出てこない重要な資料も、歩いていけば意外と簡単に手に入ることは結構多い。
未来年表を眺めるとして、何年先まで見ておくといいのか。多くの企業では、経営戦略を立てる場合、3年スパンで中期計画を構想する。そのため、事業部や部課など現場レベルでは、半年〜2年くらいのスパンで達成目標などを作る。3年先くらいまでの未来予想をさらっとでも見ておくと広い観点から質の高い発想ができる。
アイデアのチカラを高めるには、良質なインプットをたくさん行うことが効果的。連載で「☆記憶(ただ思い出そうとしても思い出せず、人から言われれば思い出せる記憶)を引き出す」ということを書いたが、そもそも記憶総量が少なければキツい。創造的であることの一側面は「既存の要素がたくさん頭の中に入っている」ことでもある。「アイデアが出ない」と思ったら「インプット足りてるかな?」と振り返ってみるといい。
著者紹介 石井力重(いしい・りきえ)
著者近影事業のアイデア創造支援や技術開発をサポートする事業化コーディネーター。仙台のベンチャー企業デュナミスが事務局を務める創造性育成ツール開発プロジェクトでは、プロジェクトリーダーを務めた。このプロジェクトで誕生した新商品が「ブレスター」である。みやぎものづくり大賞(2007)で優秀賞を受賞。社会人院生として、東北大の博士課程にも在籍、新事業創造マネジメントや創造工学を研究。Webサイトは「石井力重の活動報告」。
[石井力重,ITmedia]
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