筆者も「受信箱は空」理論の賛同者だ。効率が上がるかどうかというよりも、精神的に楽になる。GTDもそうだけど、「あとこれだけで仕事が終わる」「仕事が全部終わった!」という達成感や満足感が得られるのだ。メールが洪水のようだ……と感じることは、まずなくなる。
用意するのは「処理済み」とか「終わり」とか「完了」とか「アーカイブ」という名前のフォルダだけ。処理が終わったらここにメールを移動するのだ。
ここまでに提案した分類法は次の通り。
使い方 | フォルダ名 |
---|---|
すぐ見てすぐ返事する | 受信箱が最適 |
本日中に見て必要なら返事 | 「確認」とか「チェック」「アラート」なんて名前はどう? |
時間があったら見ておく | 「情報」とか「ML」とか「あとで見る」とか未読が気にならない名前がよろしい |
返信したり読み終わったりした | 「処理済み」「終わり」「完了」「アーカイブ」とか |
最優先のメールは普通受信箱を使うので、実はフォルダは3つあればいいことになる。もちろん、それぞれを細かくプロジェクトや相手ごとに分類してもいいんだけど、やりすぎると本末転倒になる。
例えば「本日中に見て必要なら返事」フォルダは、その日中に読むだけはする。これを複数のフォルダに分けてもチェックするのに一手間増えるだけだ。見終わったら「処理済み」フォルダに移すんだから。
「処理済み」フォルダだけはさらに細かく分類してもいい。目的は後で調べやすくするため。AプロジェクトとBプロジェクトのメールが一緒のフォルダに入っているのは精神衛生上イヤだという人も多いだろうから、思う存分フォルダを作ってほしい。
ただしお勧めは、“機械が判断できるような分類はそろそろ止めない?”ということ。例えば、メーリングリストはたいてい題名の頭に[ITmedia:214xxxx]みたいな決まった文字が入っている。わざわざフォルダを作って分けてあげなくても、後で[ITmedia: で検索すれば発見できる。いかにダブりなく詳細な分類を行うかに知恵を絞るよりも、効率的な検索法を編み出すことに頭を使ったほうが今風だと思う。
筆者も、効率的に検索できないようなルール、AプロジェクトとBプロジェクトの分類みたいなのは手動で別々に振り分けている。でも、ここ1〜2年、分けておいて良かったなぁと思うことも実はなかったことをお伝えしておく。
次回は、メールと同じようにゴチャゴチャになってしまう、ファイルの分類法について、考察していこう。
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