電話、ファクス、手紙、メールといった通信ツールは、毎日の業務に欠かせない便利で重要なコミュニケーションツール。ただし、配慮が足りないと相手に誤解や不快感を与えてしまうことも。姿が見えない相手とのやりとりだけに、失礼がないよう特にマナーを心掛けよう。
ツールの共通点は、相手のようすが双方で分からないこと。まずはその点を認識し、相手に不快感や負担を与えないよう配慮することがポイントとなる。内容や緊急性に応じたツールの使い分けを意識しよう。
いつ、誰からかかってくるか分からない電話。受け答えはしっかり聞き、はっきり話すのが大原則だ。呼び出しコールが3回鳴るまで(遅くても5回鳴るまで)には出て、「はい、○○社、○○部です」と名乗ろう。朝10時30分〜11時頃までは「おはようございます」などというと、感じがいいものだ。
相手の社名や名前が聞き取れないときは、「恐れ入りますが、もう一度お願いします」と聞き直すこと。また、先方が名乗らなかった場合は、「失礼ですが、お名前をお教えいただけますか」とたずねよう。
名前をうかがったら復唱し「いつもお世話になっております」とあいさつをしてから、指名の相手に取り次ぐこと。電話の取り方は、右図の基本パターンを覚えておくといい。
相手を確認し、自分以外の人に取り次ぐときは、保留ボタンを押し、先方の名前を伝えよう。取り次ぎは速やかに行い、電話の相手を待たせないことが大切。30秒以上時間がかかるなら、途中で「お待たせして申しわけございません。もう少々お待ち願えますか」と伝えること。また、指名の相手が電話に出られないときは「すぐ連絡を取りたい」など、相手の意向を聞いて対処を。
伝言は必ずメモを残すこと。何時までにどこに連絡をすればよいか、必要があれば用件の内容を聞くなど情報を引き出すことも大切だ。メモは詳しく書き、指名の人が帰社したらメモについて伝えよう。また、指名の相手が出掛けている場合は、外出先は伝えないこと。承諾がない限り、電話の相手に連絡先を教えるのも厳禁だ。中でも、携帯電話の番号は重要な個人情報なので慎重に扱おう。