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インタビュー

達人の仕事術:

Google 急上昇ワードを担当した新卒プロジェクトマネージャーの“Googleyな仕事術” (2/3)

2008年04月25日 14時00分 更新

プロジェクトマネージャーの“腹芸”

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 そんな時、はたと「PMとして、もっとほかにやることがあるのではないか」と気付いた。目の前にいる先輩のプロジェクトマネージャーは、エンジニアやデザイナーから信頼を得ていた。ある時はパッと進むけれども、退く時は退く――そんな先輩だ。

 お手本になったのは、モバイル全体を引っ張っていた徳生健太郎さん。ちょうど倉岡さんのプロジェクトのスーパーバイザーを務めていた。「イザという時に言うべきことはしっかり言いますが、チームのエンジニアやデザイナーに対しては基本的にオープンな姿勢が勉強になりました」という。

 こまごまと注文を付けるのではなく、チーム全体を俯瞰するイメージ。倉岡さんの中で徐々にPM像が明確になってきた。年上のエンジニアから「腹芸ができない」と言われたのも何となく理解できた。「それまでは、1か0かで考えていました。どちらかの選択肢を選ばなければならないと思い込んでいました」

 プロジェクトに参加するエンジニアやデザイナーは、ある時はこう言い、またある時は別のことをいう。どちらが正しいのか分からないが、PMはプロジェクト全体を調整しなければならない。だったら、1か0かで無理に選択しないでもいいことに気付いたのだ。

 その一方、決めなければ行けない時には「うざがられてもいいから、話を聞きに行きます」。理系のさばさばとした性格だからか、「割り切るのは得意」だった。嫌われてもいい。「やるやると言っていつまでもやらない米国のエンジニアには、米国本社に行った時に毎日通い詰めました」と笑った。

「Googley」「move in the field of mountains」

 急上昇ワードを作りたい――上司にそう伝えたのが2007年6月。それまで先輩社員に付き従って別のプロジェクトに参加していたが、PMとして仕事をどう進めるか悩んでいた。

 大学では理系で、1人で研究することが多かった。教授とのやりとりはあったが、現在担当しているPMのように、チームを引っ張っていくようなことはなかった。「(PMは)難しい。みんなで進めて行くのが下手だったので、PMとしての役割は不安だった」とこぼす。

 入社前のGoogleのイメージは、ずばり「エンジニアの会社」。技術が高いと思っていたが、入社してみると「やっぱり働いている人がすごい。高い技術力を持っていてもしっかりコミュニケーションが取れる」

 Googleには「Googley」という言葉がある。クリエイティブで仕事熱心、そしてモラルの高い人を指す。そのためには、優れたコミュニケーションと、Googleのスピードや変化のある環境に対する柔軟性も重要だ。「この1年でGoogleyになれた?」そう聞くと、倉岡さんは苦笑い。少し間を置いてから「物怖じしなくなりました。それから分からなくても『分かりました』と言っておくことを覚えました」と笑った。

 「(今は)自分が勝負できるところを探している最中。すごい仲間がいるので、支えて行くのが役割だと考えています」という倉岡さん。座右の銘は、自身のブログのタイトルでもある「move in the field of mountains」。意味を聞くと「山の頂上を探し回るのですが、ここが頂上だと思うと、まだ上がある。絶対の頂上ではないにせよ、もうこのあたりだという“適応解”を見つけるためにも探し回ることが大事なのです」。2年目を迎えたグーグルの若きPMは適応解を見つけるために、今日も“山の頂き”を探し回っているはずだ――。

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[鷹木創,ITmedia]

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