新聞のリニューアルが続いている。文字を大きくし、場合によってはレイアウトを変更し、読みやすさを重視したという。ただ、文字を大きくすると紙面に書き込める文字数は減る。ストレージとしての“フォーマット”はどの新聞が優れているのだろうか。
読売、朝日と新聞のリニューアルが続いている。いずれも読みやすさを重視し、文字を大きくし、場合によってはレイアウトを変更したという。ただ、文字を大きくすると紙面に書き込める文字数は減る。新聞紙をストレージに見立てると、あまり効率的とは言えなさそうだ。
ここで読売、朝日、日経の3紙の行数、段数、1段あたりの文字数を“フォーマット”として比較してみたい。
新聞 | 行数 | 段数 | 1段あたりの文字数 | ページ | ページあたりの文字数 | 朝刊全体の文字数 |
---|---|---|---|---|---|---|
読売 | 69 | 12 | 12 | 36 | 9936 | 357696 |
朝日 | 74 | 12 | 13 | 36 | 11544 | 415584 |
日経 | 77 | 15 | 12 | 36 | 13860 | 498960 |
続いて、日本語は2バイトだから、文字数を2倍して、バイト数を求めてみる。
新聞 | ページあたりのバイト数 | 朝刊全体のバイト数 |
---|---|---|
読売 | 19872 | 715392 |
朝日 | 23088 | 831168 |
日経 | 27720 | 997920 |
さらに1024の2乗で割ってメガバイト化する。
新聞 | ページあたりのメガバイト数 | 朝刊のメガバイト数 |
---|---|---|
読売 | 0.0189 | 0.682 |
朝日 | 0.0220 | 0.792 |
日経 | 0.0264 | 0.951 |
だいぶ身近な数字になってきた。読売新聞はだいたい0.7メガバイト。いにしえのフロッピーディスク1枚に2日分入る。しつこく1024で割って、ギガバイト化すると、こうなる。
新聞 | 朝刊のギガバイト数 |
---|---|
読売 | 0.00068ギガバイト |
朝日 | 0.00077ギガバイト |
日経 | 0.00093ギガバイト |
新聞 | 朝刊月額料金 | 1日当たりの料金(1カ月30日計算) | 1日あたりのギガバイト単価 |
---|---|---|---|
読売 | 3007円 | 100.2円 | 15万391円 |
朝日 | 3007円 | 100.2円 | 12万9443円 |
日経 | 3568円 | 118.9円 | 12万7934円 |
最も容量を詰め込めたのは日経フォーマット。1メガバイトを若干割り込むぐらいだった。意外だったのは最も容量が少なかった読売フォーマット。段数と1行あたりの文字数は朝日フォーマットとほとんど変わらなかったが、行数の違いが響いた。一方、1日あたりのギガバイト単価が最も安かったのは日経フォーマット。朝日フォーマットに比較して2000円以上安かった。
ちなみに最近の最近ストレージや光ディスクなど記憶メディアを見てみると、
メディア種類 | ギガバイト単価 |
---|---|
HDD(SATA) | 15〜20円 |
DVD-R | 8.5円 |
USBフラッシュメモリ | 500円前後〜 |
Amazon S3 | 約15円 |
さすがにHDDやDVD-R、オンラインストレージのAmazon S3、USBメモリのいずれにも勝てなかった。“フォーマット”として見てもやはり旧来メディア、なのかもしれない。
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