連載
アイデア創発の素振り:
エクスカーション――ノート1つで100個以上のアイデアを出す方法 (3/3)
知っていたことなのにアイデアが広がる不思議
この手法は不思議である。もともと、「カエル」も「おかみさん」も自分が知っていたこと。ならば、そのアイデアはエクスカーションをしなくてもただ考えているうちに出てきてもよさそうなものだが、そうはいかない。
実は、アイデアのヒントになる情報は、頭の中にたくさん眠っている。自分では知っているが思い出せず、人から言われたら思い出せる記憶(「☆記憶」とこの連載では呼ぶことにする)が人間には、実は非常にたくさんある。☆記憶は、ただ思い出そうとしても、思い出せない。それを“自分ひとりの力”で、引き出す役に立つのがエクスカーションという手法である。
☆記憶を提唱した発想法の大家・中山正和氏も著書『創造工学』の中でこう言う。「人にいわれなくても自分が持っている☆記憶を引き出すことができるような方法を考えれば、これは一つの『発想法』になります」(P.11)
本来人間は、必死に発想を絞りだそうとしている時、自然とこの作業をしているのかもしれない。発想法は、その力を効果的に引き出す手順書(シンプルで具体的なプロセス)だと筆者は考えている。現在知られていて使いやすいものをこの連載で読者の方々にお届けしたい。
次回は、トリガーリストを使って、☆記憶を「効率的に引き出す方法」を紹介する。
著者紹介 石井力重(いしい・りきえ)
著者近影事業のアイデア創造支援や技術開発をサポートする事業化コーディネーター。仙台のベンチャー企業デュナミスが事務局を務める創造性育成ツール開発プロジェクトでは、プロジェクトリーダーを務めた。このプロジェクトで誕生した新商品が「ブレスター」である。みやぎものづくり大賞(2007)で優秀賞を受賞。社会人院生として、東北大の博士課程にも在籍、新事業創造マネジメントや創造工学を研究。Webサイトは「石井力重の活動報告」。
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[石井力重,ITmedia]
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