第4回 最も重要な伝票入力を比較してみたパソコン好きが青色申告を体験してみると?(1/6 ページ)

筆者のようなフリーランスでも、年間の伝票枚数は1000枚近い。青色申告ソフトを使う上で“伝票入力”が簡単かどうかは非常に重要な点だ。その点について、「やよいの青色申告」「みんなの青色申告」「やるぞ!青色申告2008」のそれぞれを見ていこう。

» 2008年02月18日 12時00分 公開
[奥川浩彦,ITmedia]

 税金のキソ節税、そして節税のための青色申告ソフトのインストールとやってきた。今回は実際にソフトに入力してみて、使い勝手を見ていく。

 実際に青色申告ソフトへの入力を始める前に、簿記の基礎の基をサラっと説明しよう。筆者自身も1年前は「なんじゃそりゃ」と思ったが、一度確定申告を済ませるとおぼろげに理解できるものだ。

ざっくり思い出す、簿記のキソ

  最も重要な伝票入力を比較してみた
第1回 まずは税金ってナニ?
第2回 儲けたら節税
第3回 青色申告ソフトを実際に使ってみた
第4回──2 次なる難関、勘定科目
第4回──3 伝票入力──やよいの青色申告08
第4回──4 伝票入力──みんなの青色申告9
第4回──5 伝票入力──やるぞ!青色申告2008
第4回──6 読者プレゼント

 最初に意味不明なのは借方、貸方ではなかろうか。帳簿では必ず左側に借方、右側に貸方と表記される。そこに前回の初期設定でチラッと説明した勘定科目の旅費交通費、現金などを記載していく。

 最初はリアルなものが比較的理解しやすい。例えば3000円の現金でマウスを買った場合、

  • 右手に3000円を握りしめてレジに行き、
  • 包装してもらったマウスを左手で受け取った

 としよう。これを帳簿上に記載すると、

  • 右側の貸方(貸す方=出す方)が現金(3000円)
  • 左側の借方(借りる方=もらう方)が消耗品(マウス)

 となる。

借方貸方
消耗品現金

 もちろん、支払った3000円は貸しているわけでもなく、買ったマウスはレンタル品でもない。「借方、貸方って表現は変だろう」と筆者も思ったが、そのあたりは気にしないことだ。

 無形なものになると徐々に分かりにくくなるが、考え方は同じだ。売上の場合は、まず10万円の請求書を相手に右手で渡すと、貸方に売上(10万円)、支払いが翌月の場合は、請求段階に左手で受け取るのは売掛金となる。ようするに「来月10万円払いますね」という約束を受け取ることになる。

借方貸方
売掛金売上

 翌月入金された場合は、右手で相手に渡すのは「先月10万円払うって約束したよね」という売掛金、10万円振り込まれたら左手で受け取るのは普通預金(10万円)となる。

借方貸方
普通預金売掛金

 このようにお金に関するすべての動きを借方、貸方で整理していくわけだ。お小遣い帳と比べるとかなり複雑となる。なぜそうするかはいまだに筆者には分からないが、専門家はこの方が分かりやすいのだろう。

消費税8%時代の確定申告
       1|2|3|4|5|6 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ