第6回 TREES──聴衆の質問に答えるときの心がけリストのチカラ

話しているときも緊張しますが、終わったあとの質疑応答が、プレゼンテーションで最も気が張るタイミング。その心得を覚えておきましょう。

» 2008年02月08日 16時00分 公開
[堀内浩二,ITmedia]
最高のプレゼンテーション―心をつかむ見せ方、話し方』より
(ダグ・マルーフ 著/吉田 新一郎訳 PHP研究所 2003年)より
  • Thank - 発言してくれた人に感謝する
  • Restate - 発言者が言ったことを言い直す
  • Encourage - しっかり答えることによって、発言を奨励する
  • Ensure - 発言してくれた人が納得したか確かめる
  • Stay - 誠実でありつづける

※引用元:『最高のプレゼンテーション―心をつかむ見せ方、話し方』


 プレゼンテーションも、リアルタイム性が高い仕事の1つです。話している時も緊張しますが、最も緊張するのは質疑応答の時間ではないでしょうか。そこで、質疑応答の心得がまとまっている短いリストをご紹介します。

 最後の“Stay”がやや抽象的ですね。わたしは、(批判的な質問などで)場の雰囲気が乱れそうになっても常に建設的に、誠実に対処すること、と解釈しています。

 良いリストではありますが、本番で「T、R、E、E、S……」と思い出しながら質疑応答ができるかというと、やはり難しい。そこで、日本語で私家版を作ってみました。

質疑応答のあいうえお

  • ありがとう、を忘れない(一期一会。質問してくれたこと自体に感謝する)
  • 言い直す(自分の理解に言い換えれば答えやすくなる)
  • 促す(質問を歓迎する。「他にございませんか?」)
  • 円満に(厳しい質問にも建設的に。勝負をするな)
  • 落ち着いて(壇上の自分が全て。知ったかぶりはNG。困ったら「宿題」に)

*ListFreakというサイトについて

 本文中、*ListFreak(リストフリーク)というサイトに触れている部分があります。*ListFreakは2005年11月に開設したリスト収集・共有・活用サイトです。

 *ListFreak - 世の中の知恵やコツを「リスト」で共有するサイト


筆者:堀内 浩二

株式会社アーキット代表、グロービス経営大学院客員准教授。「個が立つ社会」をキーワードに、個人の意志決定力を強化する研修・教育事業に注力している。起-動線など複数のサイトを運営。ネットメディアへの寄稿も多い。外資系コンサルティング企業時代にシリコンバレー勤務を経験。


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