対話型調査で、イライラを解消したBiz.ID Weekly Top10

週末、とある調査を受けた。オンラインサービスのユーザーインタフェースに関わる調査なのだが、調査官と対話することでインタフェースのイライラを解消した筆者だった――。

» 2007年12月17日 19時21分 公開
[ITmedia]

 先週のアクセスランキング、1位は「ポスターを水平に貼る方法」。2位にも「1万円札で10センチを計る方法」がランクイン。ちょっと離れて8位にも「待ち合わせの目印に最適な“ペーパー”」が入るなど、紙(幣)を便利に使う記事が注目を集めた。

2台のPCで組み合わせた専用の調査マシン。ちなみに調査ルームは意外に狭い。密室というわけではないのだが、何やら秘密めいたことをしているような気になってしまう

 アクセスランキングとは全く関係ないが、この週末、筆者はとある調査の被験者になってきた。調査内容は、オンラインサービスのユーザーインタフェースについて。NTTデータキュビットが主催する調査で、調査対象のオンラインサービスがいかに使いやすいか、あるいは使いにくいかを、実際にそのサービスを試しながら調査するという段取りだった。

 専用マシンで、オンラインサービスを利用する被験者(つまり筆者)の目の動きを追跡する。調査対象のサービスを一通り利用したら、調査官と一緒に視線の軌跡を確認しながら、ユーザーインタフェースについてああだこうだいうわけだ。

専用のマシンで被験者の目の動きを追跡する。赤いラインが視線の軌跡
調査中の図

 目の動きを見ること自体も新鮮だったが、それ以上に面白かったのは、調査官との話し合い。調査の最初の設問は、あるオンラインサービスにユーザー登録するところだった。登録自体の項目が多岐にわたっていたので、普段だったらちょっと面倒くさいし、少しでもスムーズに進まないと「ま、いっか」という感じで登録を投げ出してしまうこともあっただろう。

 何度か面倒くさい場面やイラッとする場面にも出くわしたが、さすがに調査なので最後まで登録した。この時点ではそれなりにストレスがたまっていたりする。登録にかかる時間はものの数分なのだが「ようやく終わった」という感じだ。

 その後、視線の軌跡を見ながら調査官と話し合う。「あ、このあたりでマウスが迷ってますね」「そうなんです、急にページ遷移したりしてびっくりしました」などと話しているうちに「何で面倒くさくなったのか、何がイライラさせた原因なのか」という瞬間が浮かび上がってくる。「そうそう!」という感じで調査官の人も同意してくれると、イライラも消えていくから不思議だ。

 調査官によると、一度この調査の被験者となると、リピーターを希望する人が多いという。もちろんユーザーインタフェースに不満を感じている人が多いということもあるだろうが、対話型の調査が意外とイライラの解消になる、と本能的に感じた人もいたのかもしれない。筆者のどうでもいいような回答に、懇切丁寧に答えたり、同意したりしてくれた調査官に感謝した冬の週末であった――。

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