会ってみたい人にいつか会うための方法デジタルワークスタイルの視点

「いつかこの人に直接会って話を聞いてみたい!」――。尊敬している経営者や起業家、人生に大きな影響を与えた本の著者、いつも読んでいるブログを書いている人、いつも使っているオンラインサービスの開発者などなど。インターネットを通じてアプローチするコツをご紹介します。

» 2007年11月29日 16時17分 公開
[徳力基彦,ITmedia]

 「いつかこの人に直接会って話を聞いてみたい!」――誰でも、きっとそんな思いを抱く対象が1人や2人はいると思います。尊敬している経営者や起業家だったり、分の人生に大きな影響を与えてくれた本の著者だったり、いつも読んでいるブログを書いている人だったり、いつも使っているオンラインサービスの開発者だったり……。

 有名な芸能人だったり、大企業の社長さんだったりすると、さすがに会うチャンスを作るのは難しいかもしれませんが。もしその相手がインターネットを積極的に活用している人であれば、会える確率を高めることは可能です。

 今回は、そんないつか会ってみたいという人に会う確率を上げるためのポイントをご紹介しましょう。

会ってみたい人にいつか会うための方法

  • SNSで共通の知り合いを探す
  • 1人ではなく、みんなでお願いする
  • ブログで興味を持っていることを表明する

SNSで共通の知り合いを探す

 まずネットならではの方法として分かりやすいのがSNSでしょう。SNSで相手を検索して直接メールを出すというのも方法ですが、相手が多忙な人であれば無視される可能性もあり、「いきなり失礼なヤツだ」と思われるかもしれません。知らない人からの連絡をいやがる人もいます。メールを出す自分としても「そこまでの度胸がない」という人も多いでしょう。

 そこでお勧めなのは、共通の知り合いを探していく方法です。もし、会ってみたい人がSNSを積極的に使っているような人であれば、あなたとその人の間に共通の友人がいないかどうか調べてみて下さい。友人の友人を追いかけていくわけです。

 共通の友人がいなかったとしても、友人の友人、友人の友人の友人であればつながっているかもしれません。自分の知り合いを6人以上介すると世界中の人々と間接的な知り合いになれるという「六次の隔たり」(Six Degrees of Separations)という言葉もありますが、特にネット業界に関わっている人であれば意外に近くに共通の知り合いがいるものです。

1人ではなく、みんなでお願いする

 まったく相手とのつながりはないという場合にも、諦める必要はありません。相手がWebサイトやブログを持っていれば、何らかの連絡先がそこに載っている場合も多いはず。連絡先が分かるのであれば、連絡すれば会ってもらえる可能性はあるはずです。

 もちろん、いきなり面識のない人間から会いたいと言われても、なかなか会ってもらえないのも事実。メールを送るのにも相当な度胸が必要です。そこで、そんな時にお勧めしたいのは1人ではなく、その人に会いたい仲間を募って、代表者がお願いする方法です。

 最もシンプルなお願いは講演の講師になってお願いするという方法。人によっては高額な講演料を支払わなければダメな場合もありますが、あなたの熱意が伝われば参加者がそれぞれ数千円を出し合う程度で講演を引き受けてくれるかもしれませんし、ひょっとしたら無料で引き受けてくれるかもしれません。

 当然、講演の場をセッティングするような手間はかかりますが、ディスカッションの時間を多く取ったり、合わせて懇親会も行うことで、その人としっかり会話をする機会を作れるはずです。相手としても、いきなり面識のない人に会いたいと言われるよりも、講演のような形で頼まれる方がはるかに引き受けやすいと思います。

興味を持っていることをブログで表明する

 少し気が長いアプローチにはなりますが意外に効果があるのは、相手に「興味があること」をブログで表明することです。

 単純に「○○さんに会ってみたい」ということをブログ上で書くだけでは、あまり意味はないかもしれませんが、会いたい人が書いた書籍の書評や、会いたい人が開発しているオンラインサービスについての感想を、ブログ上に真剣に書いてみてください。

 特に相手がブログを書いていたり、インターネットで積極的に活用している人であれば、そういった反応に目を通している場合も多いでしょうし、ほかの人を経由して話が伝わるかもしれません。この行為だけでは相手に会うためのきっかけとしては弱いかもしれませんが、こうした積み重ねが意外な形で帰ってきたりするものです。本当に「いつか会って話を聞いてみたい」と思うのであれば、ぜひ試してみて下さい。


 「会いたいと思った人には必ず会うことができる」――。そんな風に言い切れる人はそれほどいないと思いますが、こちらが恐縮するような有名人も基本的には1人の人間。インターネットは人間関係もフラットにしてくれますから、出会いのきっかけは意外に普通なところにあったりするものです。もちろん、会いたいからといって、ストーカーまがいの行為に走っては、自分の印象を悪くするだけですので、常識をまもってアプローチしましょう。

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筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)

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 NTT、ITコンサルを経て、2002年にアリエル・ネットワークに入社。情報共有ソフトウェアの企画や、コンサルティング業務に従事。2006年からは、ブログネットワークのアジャイルメディア・ネットワーク(AMN)設立時からブロガーの1人として運営に参画する。2007年7月にAMNの取締役に就任。最新のネットツールや仕事術に関する複数の執筆・講演活動も行っている。

 個人でも「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com」など、複数のブログを運営するなど幅広い活動を行う。著書に「デジタル・ワークスタイル」「アルファブロガー」などがある。


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