第17回「メールにファイル添付を忘れないためのテクニック」研修で教えてくれない!

やっと書き終わったお客様宛のメール。送信ボタンを押した直後に「あっ!」「どうした」「添付ファイルを添付し忘れちゃっいました」──。

» 2007年10月03日 13時26分 公開
[山賀正人,ITmedia]

 大手総合商社・メデア商事の新人営業マン・小林ケンタはお客様宛のメールを書くのに集中していた。やっと書き終わって送信ボタンを押した直後──。

小林 あっ!

 あまりの大きな声に課のメンバー全員の視線が小林に集まった。営業3課の先輩・高柳ワタルが気になって小林の席に近づいてきた。

高柳 どうしたんだよ、でかい声出して。

小林 あっ、スミマセン。今、お客様にメールを送ったんですけど、送信ボタンを押した直後に、添付ファイルを添付し忘れちゃったことに気が付いて。

高柳 あぁ、そういうことか……。ありがちだな(苦笑)。とにかく、お詫びのメッセージを付けて、すぐに再送しよう。

 高柳の“優しい”指摘に小林は「はい!」と元気を取り戻した。早速、ファイルを添付し直して再送した。

小林 メールの本文を書いているうちに、そのことに集中しちゃって、添付するのを完璧に忘れちゃったんです……。

高柳 そういうことはよくあるよ。返事のメールを書いているうちに、返信先のチェックを忘れて、本来意図しない人にまで返信しちゃったりとか。

小林 ミスしないようなコツってあるんですか?

右クリックメニュー「送る」から「メール受信者」を選択してメール作成すれば、添付忘れを防げるはず

高柳 添付ファイルを忘れないためには、添付したいファイルを右クリックして、「送る」メニューから「メール受信者」を選んでメールを作成するといい。実は俺も新人のころ、メール関連のミスをよくやらかしたので、チェックリストを作って目の前に貼ってる。ちょっと見てみるか?

 高柳は小林を自分の席に連れてきた。確かにパーティションに「メールチェックリスト」と書かれた紙が貼られている。内容は次のようなものだ。


メールチェックリスト(高柳編)
番号 チェック項目
1. 送信先を確認する(誰がToか、誰がCcか、誰がBccか)
2. サブジェクトを確認する
3. 添付ファイル(があればそれ)を添付する
4. 本文を書く
5. 本文の内容とサブジェクトが合っているか再度確認する
6. 本文の内容に対して送信先が適切か再度確認する
7. 送信

小林 ちょっとくどくないですか?

高柳 確かにちょっと冗長かもな。でもお客様相手のメールの場合、ちょっとしたミスで相手にとって非常に失礼なことになってしまう危険性もある。日ごろからチェックして、体に染み込ませればそれほど面倒でもないしな。それに、このチェックリストは優先順位でもあるんだ。俺の場合、どうしても本文を書き終わると、本文の内容だけチェックして、すぐに送信してしまう傾向があるので、最低限必要なチェック項目は本文を書く前に済ませるようにしてある。だから、5と6は忘れても致命的なミスにはならないと思うんだけど、万が一のことを考えて一応チェック項目に入れてあるんだ。

小林 なるほど。

高柳 だからお前も、自分が忘れやすい事項を優先する形で自分のチェックリストを作ればいいんだと思う。

小林 はい、僕の場合は添付をし忘れることが多いんで、それを優先したチェックリストを作ってみようと思います。

メールチェックリスト(添付ファイルがある場合編)
番号 チェック項目
1. 添付したいファイルを右クリックして「送る」から「メール受信者」を選択
2. 送信先を確認する(誰がToか、誰がCcか、誰がBccか)
3. サブジェクトを確認する
4. 本文を書く
5. 本文の内容とサブジェクトが合っているか再度確認する
6. 本文の内容に対して送信先が適切か再度確認する
7. 送信

著者紹介 山賀正人(やまが・まさひと)

セキュリティ関連の話題を中心に執筆中のフリーライター。翻訳(英語、韓国語)やプログラミング、システム構築等コンサルなど活動は多岐に渡る。JPCERT/CC専門委員。Webサイトはこちら


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