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連載

リラクゼーションの7種の技法:

第1回 ストレスとは何か? を知る (1/2)

ビジネスに欠かせないリラックス。がんばり過ぎたときのためにも、どのようにリラックスするかの技法を学んで、快適な生活を送るようにしましょう。第1回は、自分の心の状態のチェックからです。
2007年04月06日 17時44分 更新

リラクゼーションの技法
  連載タイトル
1 ストレスとは何か? を知る
2 リラクゼーションのテクニック──身体・感情・感覚
3 リラクゼーションのテクニック──呼吸、言葉、飲食、対人

 ストレス状態を緩和し、身体と心をリラックスさせるリラクゼーション。身体を動かす、感情を表す、五感を満たす、呼吸法など、7つの切り口でリラクゼーションの技法を紹介します。初回は、具体的な技法に入る前に、まずストレスとリラクゼーションの関係について概要を理解し、自分の心と身体の状態をチェックしましょう。

ストレスとは何か

 「ストレス」という言葉を最初に使ったのは、セリエという学者です。彼によると、ストレスとは、「ストレッサー」と呼ばれるストレスを引き起こす刺激によって、覚醒水準が高まることを指します。ストレス自体は、本来はネガティブなものでもポジティブなものでもありません。ただ、覚醒水準が自分の思っている以上に高かったり、思ったときに下げることができなかったり、不快なものと認知されるようになると、負の意味でストレスと感じるようになります。

 どんなものでもストレッサーになり得ます。例えば、夏の「鈴虫の声」。日本人にとっては、鈴虫の声を聞くことはリラクゼーションになりますが、外国の人にとって鈴虫はストレッサーになることがあります。米国では鈴虫が鳴くと、「夏は鈴虫がうるさいよね〜、眠れる?」というような感じの会話が普通にされているのです。鈴虫の声がストレッサーなのです。同様に、同じものがすべての人にとってストレスと感じられるとは限りません。

 例えば、オフィスに超ミニのスカートをはいている女性がいたとします。すると、「超ミニスカートをはいている彼女が気になって、気が散って仕事にならない」と、イライラしてストレスになる人もいます。反対に、楽しくて快適に仕事ができる人もいるのです。このように同じ刺激でも、ストレスになる人とならない人がいる。人によって、何をストレッサーとして捉えるかが違うのです。

 ストレッサーによって覚醒水準が上がっていることをストレスといいますが、本来、完全なストレスフリーという状態はあり得ません。もし、そういうことになると人間は退化してしまいます。極端な例ですが、感覚遮断実験というものがあります。被験者を“見えず、聞こえず、触れず”という状態にする実験ですが、被験者は2〜3時間でその状況に耐えられなくなります。この“見えず、聞こえず、触れず”という状態は、視覚にも、聴覚にも、体感覚にもストレスがない状態です。一見、こんなに幸せなことはないはずなのに3時間も持たない。だから、ストレスがないという状態はないのです。ただ、自分にとって、ちょうどいいストレスかどうか、望みのストレスかどうか、ということなのです。

 覚醒水準が上がる、つまりストレスがたまってくると「Fight or Flight(ファイト オア フライト)」――戦うか逃げるか、という状態になります。これは脳の中枢、脳幹の中枢で起こっていることで、動物は覚醒水準が上がると、自分が向かっていくか、それとも逃げるか、という意識状態になります。仕事をしている状態もそうです。戦うか逃げるか、という状態で作業をしています。

本当は、自分の意志でストレッサーを避けたり、ストレスを減らしたり、また上げたり、というように、コントロールできるようになればいいのです。ところが、ストレッサーが多すぎて、ひっきりなしに対処している状態、常に電源オンのような状態になると、これはよくありません。自分で電源をオフにする必要があります。それがリラクゼーションです。

リラクゼーションとは

 神経には自律神経と随意神経があります。随意神経とは自分の意志で動かせる神経、自律神経は自分でコントロールできない神経です。例えば、「心臓の鼓動のスピードをちょっと変えてみてください」といわれてもできませんね。心臓は自律神経で動いています。ただし、ヨガを極めた人などは変えられます。でもそれはイメージを使ってのことです。怖い場面や興奮する場面を頭の中にイメージして速くしたり、海をイメージしてリラックスさせてゆっくりさせたり、といった方法です。基本的には、自律神経は自分の意志ではコントロールできません。

 さて、自律神経と随意神経には、それぞれにアクセルとブレーキがあります。アクセルが「交感神経」で、ブレーキが「副交感神経」です。ストレスで悩んでいる方々は、アクセルばかり踏んで、ブレーキを踏んでいない状態になっているのです。ブレーキが壊れているのですね。どうなるでしょう。当然、事故を起こします。

 交感神経が活発になっている状態、アクセルを踏んでエンジンがフル回転になっている状態が、ストレスの状態です。走りっぱなしだといつか壊れてしまいますね。だから、ブレーキをかけて休む必要があります。つまり副交感神経を活発にさせる必要があるのです。副交感神経が活発になっている状態が、リラックスしている状態です。

 交感神経が活発になればなるほどストレスを感じ、副交感神経が活発になればなるほどリラックスする。要は、この交感神経と副交感神経のオン/オフができるようにしたいわけです。ブレーキである副交感神経は、自分でコントロールできるものではありませんが、これから紹介する方法で、ある程度はコントロールできます。この副交感神経を刺激してリラックスした状態にもっていくことを、リラクゼーションといいます。今回は7つの切り口を通してリラクゼーションの技法を紹介します。

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[平本相武(構成:房野麻子),ITmedia]

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