うまい先送りの方法【問題編】シゴトハック研究所

タスクリストには入れているものの、結局「午後にしよう」「夕方にしよう」「夜にしよう」「明日でいいか」──という経験はありませんか。先送りを“前向き”に行うにはどうしたらいいでしょう?

» 2007年02月08日 11時38分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]
   マンガ:ふじたきりん

 営業日数の少ない1月はあっという間に終わり、2月に入って早くも2週目。年初に「今年はこれをやろう!」と意気込んで決めたあれこれも、忙しい毎日の中でずるずると先延ばしにしてしまうヒロシ主任とタカフミ君。

 ヒロシ主任は、昨年の営業行動を振り返った結果、自分にとって話しやすい得意先ばかりにアプローチして、どうも苦手だと感じている得意先には理由を付けて先送りにしていることに気づき、年初に「苦手な得意先に積極的にアプローチする」という目標を立てました。でも、その後も相変わらず苦手な得意先は敬遠してしまうのでした。

 一方、タカフミ君は「年末年始にマーケティング関連の本を読んで得た知識を日々の資料作りの仕事に活かす」という目標を掲げていたものの、いっこうに手をつけられずに、忙しさに追われる毎日。

タカフミ君 あぁ、読んでいるときは「これはすごい!」って思ってたのに、全然仕事に活かせてないなぁ。時間がたっちゃったから、また読み返さないといけないけど、そんな時間もないし……。

ヒロシ主任 それはもったいないなー。思いついたらすぐに取りかからなくちゃ。

タカフミ君 そういうヒロシ主任はどうなんですか?

ヒロシ主任 え? あぁ、私は、うん、人のこと言えないな。どうも苦手意識が先に立ってしまって、受話器が重いんだよねえ。

タカフミ君 電話好きのヒロシ主任にもそういうことがあるんですね。

ヒロシ主任 うーん、いちおう毎日タスクリストには「電話する」か「メールする」っていうタスクは入れてあるんだけどね、結局「午後にしよう」「夕方にしよう」「夜にしよう」「明日でいいか」という感じで、ずるずると先延ばしにしてしまうんだよねー。時間が経てば経つほどますます連絡しづらくなるんだよなぁ。

マサヨシ課長 そんな風に悩んでいる時間があったら、思いきって先送りしたらどうだい?

タカフミ君 え〜!? それならもうとっくにやってますよ。もう毎日やってます!

ヒロシ主任 その先送りをどうすればせずに済むかが問題なんです。

マサヨシ課長 ウム、でも本当は先送りした方が楽なんだろう?

タカフミ君 え……。えぇ、まぁ。でもそれこそ問題の先送りですよね。

マサヨシ課長 もちろん、これまでどおりの方法で先送りしていたら駄目だ。そうではなくて「前向きな先送り」をするといい。

ヒロシ主任 「前向き」ですか。ということは、我々がやっている先送りはもしかして「後ろ向きな先送り」ということですか?

マサヨシ課長 ウム、あえて言うとすればそういうことになるな。じゃぁ、まずはこの2つの違いから見ていこうか。

筆者:大橋悦夫

仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『「手帳ブログ」のススメ』がある。


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