ソニー、USB経由で充電できるステレオICレコーダー

使おうと思ったときに限って電池が切れていた――ICレコーダーにありがちな電池切れを防げる!? USB経由で充電できるステレオICレコーダーをソニーが発売する。

» 2007年02月06日 18時24分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 ICレコーダーを使おうと思ったときに限って電池が切れていたので、急いで電池を買いに行った――ICレコーダーを頻繁に利用する取材記者でもありがちなケースだが、それほど利用しないということであればなおさら電池切れに気付かないことも増えそうだ。

 ソニーは、USB経由で充電できるステレオICレコーダー「ICD-SX77」と「ICD-SX67」を3月16日に発売する。オープンプライスで、実売想定価格は1Gバイトのメモリを内蔵したICD-SX77が2万5000円前後、512MバイトのICD-SX67が2万円前後。録音は独自の「LPEC」形式だが、MP3ファイルの再生もできる。

ステレオICレコーダー「ICD-SX77」(左)と「ICD-SX67」(右)

 単四形電池2本で利用できるICD-SX77/67では、単四形ニッケル水素充電池を標準で同梱した。さらに、同梱のUSBケーブル経由で充電が可能だ。充電中に録音/再生できないのが惜しいが、USB接続のマスストレージとしても利用できるので普段からUSBケーブルでPCと接続させておけば、急にICレコーダーを使うことになっても電池切れでヒヤッとすることもないだろう。大事な講演の前に少しでも充電したい時などにも重宝しそうだ。録音形式は独自のLPEC形式で、最長録音時間はICD-SX77が374時間55分、ICD-SX67が185時間55分。なお、LPECファイルを再生するには付属の「Digital Voice Editor Ver.3」を利用する。

 録音の音質にもこだわった。人間の耳の可聴域は、おおよそ20Hz〜20KHz。通常のICレコーダーでは低音域と高音域のデータを録音せずにデータサイズを圧縮する。既存製品の最高録音周波数を見ても最高音質モード「ST」で13.5KHzまでだった。

 ICD-SX77/67では、この録音周波数を人間の可聴域の上限で、CDの音質に迫る20KHzまで高めた新録音モード「ステレオハイクオリティモード(STHQ)」を搭載した。また、「録音レベルメーター」で録音レベルを目で確認しながら調整することも可能だ。この録音レベルメーターには自動設定のほか、マニュアル設定も用意。パッケージにはテーブルなど設置面からのノイズを軽減するスタンドも付属する。

スタンド
スタンドをつけたところ

 直径10ミリの大口径ステレオマイクは、従来モデル「ICD-SX66/56」と比べると感度が3倍になったという。指向性を切り替えて用途にあわせた集音ができる「トリプルマイク」構造を採用し、指向性モード時には中央のモノラルマイク(6ミリ径)での録音に切り替わる。ICレコーダーというと、会議の発言を議事録代わりに録音するユーザーも少なくない。出席者の発言をもれなく録音したい時はステレオマイク、社長や部課長など注目の発言だけを録音したい時は指向性の高いモノラルマイクを利用するのもいいだろう。

 奥のほうの席からの発言は聞き取りづらい。こうした聞き取りづらい声も再生時に拾い出して音声レベルを上げる機能も搭載している。

 液晶画面では漢字表示に対応した。MP3ファイルのID3タグだけでなく、Digital Voice Editor Ver.3で追記したコメントの表示が可能だ。なお、Digital Voice Editor Ver.3では、LPECファイルからMP3ファイルへの変換もできる。

 本体カラーは、1GバイトのICD-SX77がダークシルバー、512MバイトのICD-SX67がシルバー。サイズは30.8×14.9×119.3ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは約70グラム(電池含む)。Windows XP MCE 2005/2004 SP2以降、Windows XP SP2/2000 SP4以降に対応する。

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