書類などの作成中にPCから一時的に離れる場合、画面を誰かに覗き見られることがないよう、適切なセキュリティ対策を施そう。
PCでの作業中、デスクトップ上に重要なファイルの内容を表示したまま席を離れるのは、セキュリティ上あまりよろしくない。スクリーンセーバーがすぐに起動してくれれば問題ないのだが、Windowsの仕様上、スクリーンセーバーの自動起動には無操作状態が最低でも1分続くことが必要だ。
すぐにスクリーンセーバーを起動させたいのなら、デスクトップ上にスクリーンセーバーのショートカットを作っておくと便利だ。WindowsのSYSTEM32フォルダ内にスクリーンセーバーのプログラム(拡張子が「.scr」のファイル)があるので、そこから好きなものを選び、ショートカットを作成するのだ。必要に応じてそれをダブルクリックすれば、スクリーンセーバーをすぐに起動できる。
ただし、上記の方法だと毎回同じスクリーンセーバーしか起動できない。また、スクリーンセーバーは起動から数秒後まではパスワード不要で解除できるので、この間に第三者がスクリーンセーバーは解除してしまう可能性だってゼロとはいえない。CRT環境でブラウン管の焼きつき対策として使用するならともかく、スクリーンセーバーをセキュリティ対策として過信するのはよくないだろう。
そこで、スクリーンセーバーではなく「コンピュータのロック」を使うことをお勧めする。ロックの方法は至ってカンタンである。[Windowsキー]+[L]を押すだけ。WindowsキーがないPCであれば、[Ctrl]+[Alt]+[Del]などでタスクマネージャを起動し、シャットダウンから「コンピュータのロック」を選択すればよい。[Ctrl]+[Alt]+[Del]で[Windowsのセキュリティ]のダイアログを表示する設定であれば、[Ctrl]+[Alt]+[Del]と押したあとに[Enter]を押せばロックがかかる。
なお、[Ctrl]+[Alt]+[Del]を押すとどうしてもタスクマネージャが起動してしまう人は、コントロールパネルの[ユーザーアカウント]−[ユーザーのログオンやログオフの方法を変更する]から、[ようこそ画面を使用する]のチェックボックスをはずそう。すると[Ctrl]+[Alt]+[Del]で[Windowsのセキュリティ]のダイアログが出るはずだ。
デスクトップからワンクリックでロックしたい場合、ショートカットをデスクトップ上に置くという方法もある。ショートカットの作り方は以下の通りだ。1)デスクトップで右クリックして[新規作成]を選択し、[ショートカット]をクリック。2)場所を指定するボックスに「%windir%\System32\rundll32.exe user32.dll,LockWorkStation」を入力。3)[次へ]をクリックし、名前を指定するボックスに「コンピュータのロック」などのショートカット名を入力して[完了]を押す。
このほかにも、ディスプレイの省電力モード移行までも併せて行ってくれるオンラインソフトもある。その名もズバリ「離席 1.0」だ。このショートカットをタスクバーの「クイック起動」に入れておけば、コンピュータのロックとディスプレイの省電力モード移行がワンクリックでできるようになる。急に上司に呼ばれて席を外さなくてはならなくなった場合でも、すばやい対応が可能になる――というわけだ。
すぐに席に戻るつもりが上司に長時間“拉致”されたり、出席予定のなかった会議にいきなり招集されることは、ビジネスマンにはよくありがちな話。日々こうした事態に遭遇するという方は、せめてもの対策を心掛けておくとよいだろう。
方法 | 備考 |
---|---|
[Windowsキー]+[L] | WindowsキーのあるPC |
タスクマネージャから、もしくは[Windowsのセキュリティ]のダイアログから([Ctrl]+[Alt]+[Del]−[Enter]) | WindowsキーのないPC |
ショートカットをデスクトップ上に置く | 右クリックメニューの[新規作成]−[ショートカット]−「%windir%\System32\rundll32.exe user32.dll,LockWorkStation」を入力。ショートカット名を入力して[完了] |
離席1.0 | Windows XPにて動作確認、作者:となみ氏 |
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