Gmailシステムを自社ドメインで――GoogleがASPサービスを国内で開始

会社で2GバイトのWebメールやiCal対応のスケジューラを導入するとなると、既存アプリでは別途サーバなどのシステム構築費が必要なものもある。無料のGmailやGoogleカレンダーを自社ドメインの業務システムとして運用できるかもしれない。そんなβテストが国内でも始まった。

» 2006年11月01日 18時22分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 Googleは11月1日、GmailやGoogleカレンダーを社内サービスとして利用できる「Googleアプリ独自ドメイン向け」サービスのβテストを開始した。8月下旬から米国で提供していた「Google Apps for Your Domain」β版(8月28日の記事参照)を日本語を含めた各国言語にローカライズして提供する。Internet Explorer 5.5以上、Firefox 0.8以上、Safari 1.2.1以上、Netscape 7.1以上をサポート。必ずしも法人限定ではないが、登録にはドメインを持っていることが条件だ。

Biz.IDロゴも利用できる

 「Googleアプリ独自ドメイン向け」にドメインを登録すると、登録した管理者が社内スタッフ向けにGmailやGoogleカレンダー用のアカウントを無料で発行できる。利用するには登録ページから組織の情報を登録する必要があり、ドメインが承認されると、ユーザーアカウントの発行や削除、各種サービスの権限設定などを行うコントロールパネルにアクセスできるようになる。現在βテスト中だが、承認を受けたβユーザーはテスト期間が終わった後も無料で継続できる予定だ。

 日本国内で利用できるサービスは、Webメールサービス「Gmail」、インスタントメッセージング(IM)サービス「Google Talk」、オンラインスケジューラ「Google カレンダー」の3つ。米国ではWebページ作成サービス「Google Page Creator」も用意していたが、各国言語版では今のところ提供しない。

 なお日本語のほかには、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、デンマーク語、ノルウェー語、フィンランド語、スウェーデン語、ポルトガル語、トルコ語、ロシア語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語に対応した。

 GmailやGoogleカレンダーは、高機能なためこれまでもビジネスでの利用意向が高まっていた。今回のサービスによって、管理者からの一括管理なども可能になる見込み。現在は初期設定で25人分のアカウントが配布できるが、これ以上のアカウントを配布する場合には「Googleに相談してほしい」(Google日本法人)として、ビジネス展開に前向きな姿勢を見せた。

こちらはGoogleカレンダーのシステムを利用した
コントロールパネル。管理者はこの画面からアカウントの管理や各種サービスの利用権限を設定できる

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