コピーライター、フォトエッセイストにして料理研究家のカマタスエコさんによる新連載。設計技師の父のDNAを受け継いだコダワリの文具をご紹介します。
「MOLESKINE」(モールスキン)のスクエア・ノートブック(ラージ・サイズ)を愛用して、かれこれ4年弱。サイズは13×21センチで240ページのノートは、いろいろ普段持ち歩くにしてはかさばる。このほかに手帳を携帯するとなると、かなりのボリュームになる。
しかも困ったことにMOLESKINEは忘れないのだが、しばしば手帳を忘れることがあった。打ち合わせの後に次のスケジュールを決めようなどという場面で、手帳がないばかりに「申し訳ないのですが後ほど連絡を……」という展開になる。恥ずかしいばかりでなく、メンバー全員の調整をするのに時間がかかることになってしまう。
「手帳を別に持つから忘れるのであって、薄型の手帳をMOLESKINEのポケットに差し込んでしまったほうが合理的」であることに気が付いた。これならば忘れないし、手帳を単独で持つより紛失しにくい。会議中にかばんから取り出さなくても、MOLESKINEの定位置に手帳があって、すぐに次のアクションに移ることが可能というのもスマートでいい。
これで2年試したが、薄型の手帳は種類が少なく、デザインを選ぶことができない。細長く小型でコンパクトではあるが、あっさりした1色刷りのものが多く、土曜日や祝祭日の区別がつきにくい。
2007年もMOLESKINEラージ+薄型手帳でいく――と決めてから、迷った。そこで薄型の手帳をそのまま使うことをあきらめた。メインの手帳部分だけ抜いて使える一般的な手帳を探したところ、カバーや別冊のアドレス帳は使わずに済む、ほしかったものにぴったりな手帳と出会った。能率手帳の「ペイジェムアティーナ」である(9月11日の記事参照)。
実はこの手帳、サイズは160×97ミリと細身だが特に薄型ではない。スケジュール帳(カレンダー式)と罫線のメモ帳、別冊のアドレス帳が2部構成になっているためだ。このうち、メインのスケジュール帳とメモ帳部分をカバーから外し、MOLESKINEのポケットに差し込むことにした。日曜始まりの月間ブロック型で、分刻みで動くようなことがなければ、これで十分カレンダーとして使える。マンスリータイプのほうがウィークリーよりも月間スケジュールが把握しやすい。前後2カ月の小カレンダーも便利である。右端の切り出しインデックスはこの厚さの手帳にはめずらしいかもしれない。
現在、今年と来年の手帳を一緒に差し込んでいるが、スケジュール部分はもともと薄いので、まったく問題なかった。たいていの人は、今年と来年のスケジュールがかぶる同時進行の時期があるのではないだろうか。新しい手帳が始まるのが2006年11月なので、あと1カ月もすれば来年の手帳に完全シフトできるだろう。
MOLESKINEに差し込んで使う手帳は、個々に使い勝手のいいものがあるだろう。「MOLESKINEと手帳を一緒にして使い勝手を向上させよう」というのが今回の提案である。
名前 | 価格 |
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能率手帳「ペイジェムアティーナマンスリー4」 | 630円 |
MOLESKINE「スクエア・ノートブック ラージ・サイズ」 | 2625円 |
横浜生まれ、東京育ち。コピーライター、フォトエッセイストにして料理研究家。設計技師の父のDNAにより、小さい頃から製図道具に囲まれる生活だった。ブログは「カマタスエコのブログ」。同じく運営するWebサイト「電脳カマタ食堂」は「信毎ホームページ大賞2006」のライフ/情報部門の優秀賞を受賞している
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