TOEICに12月から「話す」テストと「書く」テスト、インターネット活用

TOEICに「スピーキングテスト」と「ライティングテスト」が導入されることになった。インターネットとPCの普及によって、「スピーキングテストとライティングテストを実施できるインフラが整った」という。

» 2006年07月19日 20時29分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 2006年12月からTOEICに「スピーキングテスト」と「ライティングテスト」が導入される。「Internet-based test(iBT)」というインターネット配信システムを利用するが、インターネット接続できる場所でならどこでも受験できるというわけではなく、認定を受けたテスト会場での実施となる。具体的な会場は未定だが、東京・大阪・名古屋などの全国の主要都市を予定している。

受験イメージ
認定を受けたテスト会場で実施する

 国内でTOEICテストの運営を担当する財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)によると、これらスピーキングテストとライティングテストは当初、日本と韓国で実施し、その後ヨーロッパや中国でも行う予定だ。国内では12月に一部法人顧客などを対象に実施した後、2007年1月21日、2月10日、3月11日に一般向けに公開テストを順次行う。申し込みは公式サイトで受け付ける。受験料は9975円。

 実は、TOEICのスピーキングテストは「1980年代からLPIという対面方式で実施していた」(梅澤直臣IIBC常務理事)という。しかし、大量の受験者を受け入れるにはコストがかかりすぎるなどの欠点もあった。ところが、インターネットとPCの普及によって、「スピーキングテストとライティングテストを実施できるインフラが整った」というわけだ。

 TOEICテストを製作する米国の非営利テスト開発機関Educational Testing Service(ETS)によると、従来のリスニングテストやリーディングテストに加え、「包括的な英語によるコミュニケーション能力を判定する目的で、スピーキングとライティングのテストを開発した」(ジェシカ・リーダーETSアセスメント・スペシャリスト)という。

「包括的なコミュニケーション能力を判定するために開発した」というリーダー氏

 スピーキングテストとライティングテストはいずれも200点満点。スピーキングテストの設問数は11で所要時間は約20分。発音、イントネーション、文法、語彙、応答内容の適切さや完全性など「英語を話す」能力を測定する。ライティングテストの設問数は8。所要時間は約60分。全般的な構成、文法の適切さかつ正確な使用、語彙など「英語を書く」能力をチェックする、採点はネットワークを通じてETSのトレーニングを受けた採点者が行う。テスト終了後30日以内に認定証を発送する。

 なお、スピーキングテストとライティングテストの導入に先立ち、ETSでは「TOEICスピーキング/ライティング オフィシャルプラクティステスト」を7月19日に発売している。価格は4935円。このほか、無料のサンプルも用意している。

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