大量の仕事をうまくさばくには?(実践編)

大量の仕事に押し流されてしまいそうIT商事のタカフミ君。そこに登場したマサヨシ課長のアドバイスは……。

» 2006年07月14日 14時11分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]

 学生時代から勉強そっちのけでプログラミングやWebサイト作成のアルバイトに明け暮れていたため、PCの操作が得意なタカフミ君ですが、さすがのタカフミ君も勢いだけではこなせない分量の仕事にあえいでいます。

タカフミ マサヨシ課長〜、ちょっと最近仕事が多すぎなんですよねー

マサヨシ課長 ウム、そうだな。ノリオ課長のプロジェクトがらみでタカフミ君にもいろいろ頼んでしまって……。他の連中にはできない作業ばかりで、苦労かけてすまんな。

タカフミ いやぁ、まぁ、それはいいんですけど、これぐらいの作業はみんなも普通にできて欲しいですけどねー。

マンガ:ふじたきりん

マサヨシ課長 いやぁ、PCが得意なタカフミ君にとっては簡単かもしれないが、なかなかExcelをあそこまで使いこなせる人は社内にはいないんでね。ところで、タカフミ君は毎日スケジュールを立てているのかね?

タカフミ え? いやぁ、特に立ててないですよ。とにかく毎日ガーッとやってますから。

マサヨシ課長 それはいかんな。スケジュールを立てないと見通しがつかないだろう。

タカフミ おっ、課長、“お見通し”ですね〜。

マサヨシ課長 ウム、うまいこと言うな。じゃぁ、その“お見通し”をつけるためのスケジュールを作るとしようか。まず、今抱えている仕事をリストアップしてみてくれ。それぞれの仕事の脇に期限を「何月何日の何時まで」という感じで書き添えることも忘れずにな。

15分後――。

タカフミ 課長、こんな感じですけど。

マサヨシ課長 ウム、けっこう今日中とか明日中というのが多いんだな。そしたら、急ぎのこの3つ以外は全部忘れてくれ。

タカフミ えっ!?

マサヨシ課長 いや、あとでちゃんと思い出すから、とりあえず今はリストから消してしまうんだ。そうすれば、今やるべきなのはこの3つということになるだろう。

タカフミ はぁ、まぁそうですけど…。

マサヨシ課長 この3つの仕事、それぞれ何分ぐらいかかりそうなんだ?

タカフミ えーとですね、この資料作成が30分で、こっちのファイル加工は15分もあればできますね。それからこのプログラム作成はちょっとやっかいなんで1時間は欲しいかな。

マサヨシ課長 そしたら15分のファイル加工からやっつけようか。次が30分の資料作成、最後に1時間かかるプログラミングという順番でやろう。

タカフミ あー、でも最後のプログラム作成は、仕様について他の部署の人に問い合わせたりとかいろいろ面倒なんで先にやった方がいいんじゃないですかね。

マサヨシ課長 「問い合わせたり」のほかにはどんな面倒があるんだ?

タカフミ あ、いや、問い合わせるだけです、はい。

マサヨシ課長 じゃ、問い合わせるぐらいは10分もあれば終わるよな。そしたら1時間の仕事は10分の仕事と50分の仕事に分けられるわけだ。

タカフミ 確かに。

ということで、タカフミ君の当面の仕事は以下のような順番で進められることになりました。

  1. 10分の仕事(問い合わせ)
  2. 15分の仕事(ファイル加工)
  3. 30分の仕事(資料作成)
  4. 50分の仕事(プログラム作成)

マサヨシ課長 そしたら今10時だから順調にいけば12時前にはこれ全部終わるよな。

タカフミ そうですね、昼には終わります。

マサヨシ課長 終わったらメシ食いに行こう。そこで残りの仕事のスケジューリングだ。

タカフミ えー、昼休みまで仕事ですかー! トホホ…。

タカフミ君のつぶやき

確かに、一時的であれ数を減らすとやる気が出てくるよな。見た目って大切。それにしてもマサヨシ課長に言われて初めて気づいたけど、「問い合わせとかいろいろ面倒」って思ってたの、考えてみたら電話1本で済む話だよな。意外と自分で複雑にしちゃってるところがあったかも……。


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