机の上が常に書類や文房具やガジェット類で散らかっていて困る(実践編)シゴトハック研究所

余裕があるときでも「1つ」ずつ。これを習慣にすることで、例えば机の上の片づけも身に付きます。実践しようと試みたIT商事の様子を見てみましょう。

» 2006年07月07日 18時34分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]

 タカフミ君は、新卒でIT商事にエントリーして今年で2年目。学生時代から勉強そっちのけでプログラミングやホームページ作成のアルバイトに明け暮れていたため、技術力も仕事力も同期の中では抜きんでています。それだけに、仕事ができない人を見ると「そんなこともわからないの?」という舌鋒の鋭さが自慢(?)。同期は言うに及ばず先輩社員たちからも恐れられています。そんなタカフミ君を見て、上司のマサヨシ課長は「もうちょっとコミュニケーションに気をつければ、変な誤解をされなくても済むのに……」と少し残念に思っています。

 タカフミ君は、今日も朝からものすごい勢いでメールチェックに励んでいます。1日に5000通のメールを処理してしまうというITリテラシーの持ち主だけに、そのキーボードさばきは、さながら曲芸を見ているかのよう。そこへヒロシ先輩が通りかかりました。

ヒロシ主任 おはよう、タカフミ君

タカフミ君 あ、ヒロシ主任。おはようございまーす

ヒロシ主任 タカフミ君はさすがに学生時代からやっていただけあって、パソコンの扱いも慣れたものだよねぇ。感心するよ

タカフミ君 えー、こんなの簡単じゃないですかー

ヒロシ主任 い、いやぁ、僕はパソコン苦手だから……。人と話してる方が楽しいしね

タカフミ君 でもヒロシ主任って社会人6年目じゃなかったでしたっけ? 6年もやればパソコンくらい使えるようになりますよねー

ヒロシ主任 (ムカッ!)

 相変わらず口の減らないタカフミ君に腹を立てたヒロシ主任は、ふとタカフミ君の机の上の汚さに目が留まります。書類が乱雑に積み重ねられ、無数のペンが散乱し、その間をジュースの缶やペットボトルが林立しています。封の開いた食べかけのスナック菓子は昨日も見かけたような気がします。

マンガ:ふじたきりん

ヒロシ主任 タカフミ君、なんか机の上が散らかっているようだけど、そんなんじゃいい仕事はできないよ

タカフミ君 あー、これはあとで片付けようと思ってたんですよ。でもこの状態がボクにとっては仕事がしやすいんですけどねー

 そこへマサヨシ課長がやってきました。タカフミ君の机を見るなり、

マサヨシ課長 タカフミ君、こりゃぁちょっと汚すぎるよ。もうちょっと何とかならんのかね

タカフミ君 ふへぃ、すみません……

マサヨシ課長 ちょっと私の机を見てみなさい、ヒロシ君も

 そう言って自分の席を指さし、2人の視線をうながします。タカフミ君はちょっと立ち上がって数メートルほど先にあるマサヨシ課長の机の上に目をやります。

ヒロシ主任 いやぁ、課長の机はいつ見てもキレイですよね〜。さすが課長!

タカフミ君 (始まったよ…)

マサヨシ課長 仕事に必要のないモノは置かないようにしているからね

ヒロシ主任 どうしたらあんな風にキレイに保てるんですか?

マサヨシ課長 ウム、それはだな……

 ということでマサヨシ課長は2人に「席に着くたびに、あるいは席を立つたびに必ず1つずつモノを片付ける」というコツを伝授します。

マサヨシ課長 ……ということだ。だから、特にタカフミ君は今日からさっそく実践したまえ

タカフミ君 はぁ、わかりました……

 それから1週間が経ちました。見違えるほどにキレイになったタカフミ君の机の上を見て、マサヨシ課長もヒロシ主任も目を丸くしています。

マサヨシ課長 タカフミ君、やればできるじゃないか!

ヒロシ主任 (ま、まさか、あんな適当なタカフミが!?)

タカフミ君 いやぁ、たいしたことないっすよ。こうなることはわかってましたから

マサヨシ課長 ほぉ。ところでそこの引き出しの中はどうかね?

タカフミ君 あ……

 マサヨシ課長がおもむろにキャビネットの一番下の引き出しを開けてみると、かつて机の上に積み上がっていた書類や文房具が無造作につっこまれています。

タカフミ君 わ、バレた!! すいません、それはあとで捨てます!

マサヨシ課長 ……

タカフミ君のつぶやき

 くそー、見た目はばっちりだったけどバレちゃったなー。でも、確かに机の上に何もない状態ってのは想像していた以上に気持ちがいいものだな。改めてちゃんと腰を据えてやってみるか!


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ